北海道社会福祉事業団が中標津を拠点に根室管内で障害者生活支援事業を積極展開

社会・文化

 社会福祉法人北海道社会福祉事業団(吉田洋一理事長)は、今年4月から中標津町の障害者地域生活支援センターやグループホームの指定管理者に選定されたことから、今後根室管内での障害者福祉施設の管理運営を積極的に拡大していく。こうした施設はこれまで自治体が直接運営するケースが多かったが、指定管理制度の導入で運営を外部に委託する例が増えている。(写真は吉田洋一理事長)
 
 道社会福祉事業団は、肢体不自由児の療護施設白糠学園を道東の拠点施設として運営。釧路・根室地区の市町村には臨床心理士や言語聴覚士、理学療法士を派遣して地域で生活する障害者や障害児への生活相談や生活支援を行っている。
 
 また、白糠町や釧路町、厚岸町、釧路市では児童デイサービス事業も展開している。
 これまで、白糠学園を拠点に釧路・根室管内をカバーしてきたが、今年4月に中標津町の地域生活支援センターと女性向けグループホームの指定管理者に選定されたことから、今後中標津町を拠点にして根室管内での障害者、障害児の福祉サービスを充実させることになった。
 
 中標津町ではグループホームのニーズは高く、今後事業団は男性向けにも施設を確保して展開していく考え。
 
 道社会福祉事業団は知的障害者施設の太陽の園(伊達市)や障害者支援施設福祉村(岩見沢市栗沢町)などを運営しているほか、知的障害者が地域社会に溶け込むことを支援するグループホーム、ケアホームも展開している。
 
 太陽の園のある伊達市内では1989年から始まった国の制度にのっとったグループホーム事業を展開。現在、伊達市内に49ホーム、290人が地域で自立的に生活を送っている。
 
 また、札幌市内では今年4月、札幌市が運営していた2つの知的障害者の生活介護事業所施設(「札幌市第2かしわ学園」「札幌市あかしあ学園」)の指定管理者に選定され、同事業団が運営を開始したことに伴って、伊達市と同様に札幌市内でもグループホーム事業に乗り出している。既に2ヵ所運営しているが、7月から男性を対象に7人が生活できる3ヵ所目のグループホームも開設する。
 
 同事業団では札幌第2あかしあ学園に近い場所にグループホームと介護事業所を兼ね備えた施設の設置も検討している。

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