貸しビル業の桂和商事(本社・札幌市中央区)が札幌市中央区大通西3に所有する「桂和大通西3ビル」で唯一残っていたテナントが撤退して2ヵ月、建て替えか塩漬けかで市民の関心を集めている。(写真は、テナントゼロになっている桂和大通西3ビル)
「桂和大通西3ビル」は旧安田信託銀行ビルで大通公園に面した一等地に建っている9階建てオフィスビル。桂和商事が取得して以降、テナントは順次撤退、9階に1994年2月から入居していた「書峰社書道大通校」が最後まで残っていた。その書峰社書道大通校も今年8月4日に南1西4の日之出ビル2階に移り、テナントはゼロになった。
桂和商事は、札幌中心部にオフィスビルを12棟所有しているが、多くはテナントで埋まっている。入居テナントが少ないのは、北2西3の「札幌第一ビル」で、こちらは地下1階、地上7階のうち地下1階から地上2階までテナントが入っており、3階から上が空室となっている。
しかし、桂和大通西3ビルのようにテナントゼロのオフィスビルは他になく、桂和商事がどう判断するか注目を集めている。大通公園に面した一等地に建つ空きビルは、マチの賑わいに背を向けているかのようだ。