公益社団法人北海道観光振興機構(本部・札幌市中央区)は26日、札幌市中央区の札幌プリンスホテル国際館パミールで2016年度通常総会を開催した。16年度の事業報告と17年度の事業内容・予算が報告され、16年度決算などが審議、了承された。正会員や賛助会員など約260人が出席した。(写真は、挨拶する北海道観光振興機構の堰八義博会長)
冒頭、機構の堰八義博会長(北海道銀行会長)が登壇して16年度に新規に取り組んだ事業として「地域DMOの形成促進」を挙げたほか道央から道北、道東の主要観光地を巡る乗り降り自由の新規ツアーバス実証実験を行い、広域観光周遊ルート確立に向けた整備を行ってきたことを説明した。
また、国内外の情報発信強化策として昨年6月に東京有楽町に札幌市の協力のもと観光情報センター(どさんこ旅サロン)を設置したこと、10月には北海道空港の協力で新千歳空港国際線ターミナルに国際観光案内所を新たに設置したことを報告した。
堰八会長は、今年度の取り組みとして広域連携DMO候補法人になっている道観光振興機構のマーケティング機能を強化し、地域DMOと緊密に連携して一体感のある広域広報活動、プロモーション展開を行っていくことを示した。また、広域観光周遊ルートとして東北海道に加え、北北海道を今年度より本格的にスタート、特色ある2つの周遊ルート整備を一層進め、新しい北海道観光の魅力を発信することを強調した。
「北海道でも人口減少、少子高齢化が避けて通れない現実だ。この点からも観光振興が北海道再生、地方創生の大きな力になると確信している」(堰八会長)と結んだ。
その後、来賓の石﨑仁志・北海道運輸局長と木本晃・北海道経済部観光振興監が挨拶、観光振興功労表彰として個人5人、団体2組織、特別団体2組織への受賞式も行われた。
審議・了承された17年度の事業は「北海道スポーツツーリズム戦略的誘客促進事業」など新規4事業を含む37事業で予算額は15億6600万円。堰八会長は、「道の直轄観光事業の5億円を加えると観光予算は初めて20億円を超えた。そのうち7割5分が当機構の事業。皆さんとともにもっと増えるようにしたい」と話した。