恵庭カントリー倶楽部(恵庭市)など道内にゴルフ場を5ヵ所運営する恵庭ホールディングス(HD、本社・札幌市東区)は、各ゴルフ場のバリューアップ(価値向上)投資を積極化する。昨年末に取得した伊達カントリー倶楽部(伊達市)や指定管理者になったマオイゴルフリゾート(夕張郡長沼町)では合計5億円を投じてリニューアルを行ったほか、恵庭カントリー倶楽部ではメジャー大会誘致を積極化、ブランド力を高める。(写真は、札幌市東区の恵庭HD本社)
恵庭HDは、事業子会社として恵庭開発(本社・札幌市東区)、登別リゾート開発(同・登別市)、昨年11月に買収した伊達観光開発(同・伊達市)を持つ。恵庭開発は、恵庭カントリー倶楽部(CC、27ホール)のほか昨年12月から長沼町が所有するマオイゴルフリゾート(GR、27ホール)の指定管理者として運営。登別リゾート開発は登別カントリー倶楽部(CC、18ホール)を所有運営。伊達観光開発は、伊達カントリー倶楽部(CC、18ホール)を所有運営するほか石狩郡新篠津村が所有するニューしのつゴルフ場(G、18ホール)の指定管理者にもなっている。5つのゴルフ場は、それぞれカラーが違うためハードとソフトの投資を使い分け各コースのバリューアップに繋げる。
伊達CCは、開場45年が経過してクラブハウスが老朽化していたため、アトリエテンマ(札幌市中央区)がリニューアルを担当。約3億円をかけて全面改修した。これにより浴室の利用は2割から8割に上昇、入場者も増加傾向にある。マオイGRでも、クラブハウス改修とカートの入れ替え、コース管理機械の一新に2億円を投じた。
一方、恵庭CCではブランド力強化を積極的に進める。3回目となる8月開催の「ネスレ日本マッチプレー選手権」が今回からPGA(日本プロゴルフ協会)の主管になり、メジャー大会になる可能性が出てきたことに加え、三井系企業の親睦団体「二木会」の夏のゴルフ会も3回目を迎え定着してきた。同CCはメジャー大会を過去4回開催しており、道内のゴルフ場では最多。関東圏では北海道の高級ゴルフ場として認知度が高いが、さらにブランド力を高める施策を実行する。
恵庭HDの柴田和徳会長は、「恵庭CCは高級路線、登別CCと伊達CCは地域密着路線、マオイGRは上級者向けコース、ニューしのつGは初心者ファミリー向けコースとそれぞれの個性を活かしたゴルフ場運営を進める」と話している。なお、マオイGRは難易度の高いコースのため将来的にはメジャー大会誘致も視野に入れる。