道内各地や関東圏で科学に関する実験教室やイベントを開催し、科学教育活動に力を入れているNPO法人butukura(以下 ブツクラ)が主催する「さっぽろサイエンスフェスタ2016in北大」が17日、札幌市北区の北海道大学学術交流会館で開催された。(行列ができるほど盛況だった会場=写真)
全国的にも珍しい大学生や高校生たちだけでブースを出展し、子どもたちに科学の楽しさを教えることを目的とした科学イベントで、今回で5回目。今年は北大工学部や農学部などの各学部のほか、札幌西高校や滝川高校などの生徒が、「ロケットを飛ばしてみよう!」「超伝導で北海道新幹線を走らせてみよう」「手作りスーパーボールで遊ぼう」などのテーマで、それぞれ20のブースを出展した。
親子で楽しめることや、市内の小学校にイベントについてのパンフレットを送付するなど、広報活動にも力を入れたことで好評を博してきたイベントだが、今年も市内の小学生や保護者など約1000人が参加。10時30分スタートだったが、どのブースも終了時間の15時まで行列ができるほど盛況で、子供も大人も「すごいね」「楽しくてあっという間に時間が過ぎたね」などと話し、笑顔を見せていた。
子供たちの感情豊かで素直な反応とストレートな質問に、うれしそうな表情で丁寧に答える学生たちが印象的だった。ブツクラの理事長を務め、同大大学院理学部の卒業生でもある中司展人(35)さんはイベントについて「学生たちの日ごろの研究発表の場であり、高校生と大学生の交流の場にもなっています。子供たちの反応が良いので学生たちも達成感を持ってくれているのがうれしい。今後もこうしたイベントを通じて科学の醍醐味と奥深さを多くの方に知ってほしい」と語っている。
(「ロケットを飛ばしてみよう!」のブースで真剣に質問する子供たち=写真)