マックスバリュ北海道(本社・札幌市中央区)は、十勝地区の店舗再編を強化する。昨年10月に事業承継した「いちまる」14店舗のうち、今回12月31日で「わかばいちまる」(帯広市西16条南6丁目1―1)を閉店する。承継1年が経過し事業環境が整ってきたことから、伸ばす店と閉める店など選択と集中で攻勢に転じる。(競合店に近い店舗も再編対象になりそう。写真は、音更町のルーキーいちまる店)
マックスバリュ北海道は、昨年10月に資本業務提携していた「いちまる」の食品スーパー事業を承継、これまで自前の店舗がなかった十勝圏に進出した。当初は発注や商品搬入、惣菜類のセンター供給から店舗内でのインストア生産開始など作業手順を大きく変えたため売り上げが低迷。
一時は承継前の80%台まで売上げが落ちた。しかし、徐々に切り替えが軌道に乗り、一部店舗を「マックスバリュ」に転換、MD(マーチャンダイジング=販売政策)の脱いちまる化で承継後1年経った10月には売上げを承継前の水準まで回復させている。
14店舗のうち、店舗面積が広い3店舗は「マックスバリュ」に転換が完了しており、2017年7月には「セイリョーいちまる」(帯広市西18条南2丁目)を増床して「マックスバリュ」に転換する。売上げが伸ばせる店は「マックスバリュ」転換をさらに進め、店舗規模が小さく成長余力のない小型店は順次閉店していく見通しで、「わかばいちまる」は閉店1号になる。同店は1984年に開店した店舗で、12月31日午後7時で32年間の営業を終える。
「いちまる」の承継時点での売上高は96億6400万円(15年2月期)。店舗再編を強化することで新店も視野に入れ、100億円超えを進めていくことになりそうだ。