三宅伸吾参議が講演「介護と外国人技能実習制度の見直し」 SATOグループオープンセミナー

社会・文化

 キャリアバンクやエコミック、SATO社会労務士法人、SATO行政書士法人などSATOグループは11日、札幌市中央区のキャリアバンクセミナールームで『外国人技能実習生の現状と今後~介護分野を中心に~』をテーマにしたオープンセミンナーを開催した。当日は約70人が参加、講師の三宅伸吾参議の講演に聞き入った。IMG_9876(写真は、講演する三宅伸吾参議)

 三宅参議は、日本経済新聞社を経て2013年7月の参議院議員選挙香川選挙区に自民党から出馬し、当選。技能実習適正化法案と入管法改正案の成立に向けて尽力してきたことから、今回、SATOグループオープンセミナーで新しく外国人技能実習の職種になる介護分野を中心に話した。
 
 三宅参議は、11月末に成立する2つの法案は、失踪など不祥事をなくすための規制強化と職種を拡大する規制緩和が柱だとして「新たに介護分野でも外国人の技能実習を認めたのは、課題先進国である日本のノウハウを習得して自国の高齢者福祉に役立ててもらうのが目的」と話した。
 
 新たに設立される厚労省と法務省共管の認可法人「外国人技能実習機構」が、日本側の受け入れ先である監理団体や実習実施者について優良認定を行い、優良と認定されればこれまでの3年間から5年に延長されることを報告した。
「実施実習者の優良認定によってこれまで施設ごとに常勤職員の5%までの制限だったものを10%まで増やすことができる。優良認定を得られるかどうかは大きなポイントになる」と述べた。
 
 外国人技能実習生の現地送り出し機関と連携している現地の福祉施設などと、受け入れる日本側の社会福祉法人などが手を組むようになれば安定的に外国人技能実習生を確保できるようにもなると指摘した。

 今回は介護分野で技能実習ができるようになったが、今後も技能実習の適用職種は広がりそう。「ホテルのベッドメーキングは技能実習の対象になっていないが、地域ごとの業界や職種で地域が一丸となって要請すれば、地域限定の外国人技能実習が認められる可能性も出てきた」(三宅参議)と話した。

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