グラフィックデザインやアパレル、インバウンド向け飲食店事業など複合業種を展開する地域ベンチャー、グラフィックホールディングス(本社・札幌市中央区、以下GHD)は27日、北洋銀行(同・同)と観光活性化マザーファンド投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資を実施した。増資額は非開示。(写真は、グラフィックホールディングスの山本壮一代表取締役)
観光活性化マザーファンドは、地域活性化支援機構(本社・東京都千代田区)と日本政策投資銀行(同・同)、リサパートナーズ(同・同都港区)などが組成したファンドで総額は52億円。観光産業を通じた地域活性化を目的に、地域で成長性が見込める企業に出資している。
北洋銀行は、北洋イノベーションファンドを通じて出資。同ファンドは、技術や商品、サービスに特徴や優位性がある道内企業の成長を後押しするため、議決権のない株式引き受けを通じた出資を行う目的で2012年4月に総額5億円で組成。今年に入って総額を倍増、10億円にした。今回のGHDへの出資は30件目になった。
GHDは、山本壮一代表取締役が2003年に札幌国際大学観光学部在学中に学生起業。当初はグラフィックデザインを手がけ、その後デザインを活かしたアパレル事業に参入。14年からはインバウンド団体客に特化した飲食店事業を展開し、デザインにこだわった内装や北海道の食材を活かしたメニュー提供などで実績を積んでいる。
観光活性化マザーファンドと北洋イノベーションファンドの出資により、GHDは政投銀や北洋銀などのネットワークを活用してインバウンド団体客に特化した北海道をアピールする飲食店を全国展開していく方針。