北海道銀行(本店・札幌市中央区)は28日と29日の2日間、札幌市と共同で「地方創生サポートセミナー」を開催した。地域金融機関が有するノウハウや企業ネットワークを利用して官民協働による地方創生の実現を目指すもので会場となった札幌市北区のTKPカンファレンスセンターには道内自治体職員や観光協会、商工会議所、商工会、地域おこし協力隊などから約110人が出席した。(写真は、セミナー会場)
札幌市は、道内各自治体との連携を強める取り組みを3年前から始めており、札幌市が持つ都市機能の活用を促すため市町村職員に来札してもらい各種施設の視察や市内企業などによる講演を行う「さっぽろ活用促進ゼミ」を開催してきた。これまでに延べ100団体、200人以上が参加している。
今回、このゼミの一環として道銀とタイアップ、「地方創生サポートセミナー」を開催した。
28日は『地域に人を呼び込む観光の振興』をテーマに5企業の事例が報告された。広告代理店のインサイト(札幌市)マーケティングコミュニケーション室マーケティングディレクターの相沢直人氏は『ビッグデータ活用による観光資源発掘』をテーマに講演、「街の資源活用のアイデアとしてSNSで地場産品がどうつぶやかれているかに注目すると、イベントやプロモーション成功の確度がアップする」などと説明した。
また、道銀と提携しているアウトドア事業展開のスノーピーク(新潟県三条市)国内事業本部北海道顧客創造部の佐々木孝シニアマネジャーが、『アウトドアによる地方創生』と題して講演。佐々木氏は、「北海道のブランド力を最大級に活用するためにはアウトドアに着目していくことが効果的。当社は、ホテルや旅館に並ぶ新たな宿泊手段として“グランピング”を提案、帯広市とともに十勝でグランピングを行い、ブランド力を高める取り組みをする」と話した。
29日は、『住みよいまちづくりと道外への情報発信』をテーマに、道銀や北海道総合商事が道外企業の誘致、道産品輸出支援などについて報告した。