札幌で認定観光タクシーが本格お目見え、今年度176人が「おもてなしの心」で観光客をガイド

交通・運輸


札幌に4月1日から観光タクシー制度が本格的に導入された。専門の認定機関が行う認定試験に合格したタクシー乗務員のみを認定するもので、制度を導入したのは道内では札幌が初めて。東日本大震災で道内観光も大きな影響を受けているが、「北海道から全国に元気を届けたい」(坂本眞一・北海道観光振興機構会長)と観光タクシーの波及効果に期待を掛けている。(写真は左・認定ステッカーを貼る坂本眞一道観光振興機構会長、右・観光タクシーに乗車する一番目の観光客)


1日午後1時半から、JR札幌駅南口でその出発式が行われた。
観光タクシーは「夢大地北海道ガイドタクシー」と呼ばれるもので、道観光振興機構が道ハイヤー協会などと作る「北海道観光おもてなしタクシー乗務員認定機構」が制度化した。
観光知識を問う筆記試験や接遇の研修などを行い合格した乗務員には認定証書が授与され、タクシーの乗降ドア付近にシマフクロウをデザインしたステッカーを貼って認定された観光タクシーであることが分かるようになっている。
初めての認定試験には895人が応募し211人が合格、最終的に認定されたのは176人。内訳は、法人タクシー42社126人、個人タクシー50人。
出発式では、坂本会長が認定乗務員の代表として個人タクシーの河原雄二氏に認定証書を授与、坂本会長と生島典明・札幌市副市長の2人が河原氏の個人タクシー認定ステッカーを貼り付けた。
坂本会長は、「この制度は観光の知識とおもてなしのレベルアップでお客様に満足をお届けするもの。認定乗務員の方々は北海道観光に欠かせないリーダーとして業界を引っ張っていって欲しい」と述べた。
東日本大震災の被災者を一時避難先として道内でも受け入れる態勢が整い始めたが、被災者が北海道の大地で疲れを癒すには、おもてなしの心と笑顔で迎えることが大切。観光タクシー制度は単に観光ガイドというだけでなく、人と人との絆を橋渡しする“感交”タクシーとして夢と心を運んで欲しいものだ。

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