道内の信用組合業界が顧客の「しんくみピーターパンカード」の利用ごとに利用額の0・5%相当を寄付して積み立てた半期分25万円を当番信組の函館商工信用組合(本所・函館市)が同市内の社会福祉法人侑愛会児童発達支援センターつくしんぼ学級に贈呈した。3月28日に同学級で行われた贈呈式では、函館商工信組の山本富靖理事長から侑愛会の大場公孝理事長に目録が手渡された。(写真は、目録の贈呈式に臨む函館商工信組の山本富靖理事長=左と侑愛会の大場公孝理事長)
「しんくみピーターパンカード」の成り立ちは次の通り。ピーターパンの著作権者で難病や障害を持つ子どもを支援している英国グレート・オーモンド・ストリートこども病院が同様の活動をしている財団法人日本児童家庭文化協会の活動に共感、同協会にピーターパンの著作権の使用を許諾、その協会がオリエントコーポレーション(東京)との間で、障害や難病と闘っている子どもたちを支援する目的のピーターパンカードを発行する契約を1993年に結んだことから発行が始まった。
信用組合の全国組織、全国信用協同組合連合会は、オリコと契約して94年から社会貢献活動の一環として「しんくみピーターパンカード」を全国の信組で取扱い始め、顧客がこのカードを使って買い物をすると利用額の0・5%相当がカード利用者の負担なく寄付金として積み立てられ障害や難病と闘っている子どもたちや家族の支援に寄付される仕組み。
「しんくみピーターパンカード」の利用で集まった寄付金は、2001年まで全額をオリコが集約して日本児童家庭文化協会に寄付していたが、02年以降は全国のブロックごとの信組業界が各地の社会福祉団体等に寄付するようになっている。
道内の北央、札幌商工、十勝、釧路、空知商工、函館商工の6信組は、02年以降半期ごとに当番信組を決めて地域の社会福祉法人などに寄付、今回は函館商工が侑愛会つくしんぼ学級に25万円を寄付した。同学級では、子どもたちの身体のバランス感覚や体幹を鍛えるための運動器具を購入する予定。
02年以降の道内の「しんくみピーターパンカード」寄付金は、延べ28ヵ所、総額約700万円になる。道内信組業界では「今後も子どもたちの心身の健やかな育成に向けて活動を継続します」(道信用組合協会)と話している。