4月1日から札幌に観光ガイドタクシーがお目見え、観光知識のある乗務員が観光客をおもてなし

交通・運輸

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 札幌の観光を盛り上げようと、観光タクシーが4月1日から導入される。検定に合格したタクシー乗務員に認定証と車両用ステッカーが交付され、観光客におもてなしの心と観光知識で質の高いサービスを提供する。観光振興とタクシー事業の活性化を図りたい考え。(写真は、観光ガイドタクシーの車両用ステッカー)


 観光都市を宣言する札幌だが、これまでタクシー業界にはこうした制度がなかった。
 観光タクシーの認定制度は、沖縄や長野、京都などでは既に実施している。
 北海道ハイヤー協会は、昨年9月に「北海道観光おもてなし乗務員認定機構」と「札幌協議会」を設立し、「北海道観光おもてなし乗務員認定制度」(愛称・夢大地北海道観光ガイドタクシー)を今年4月1日から導入することを決めていた。
 認定を受けるためには、接遇研修や観光知識研修を受講して、観光知識の筆記試験に合格しなければならない。筆記試験に合格して無事故・無違反証明を提出することで正式に認定される。
 認定資格は、「グリーン」、「シルバー」、「ゴールド」の3段階あって、そのたびに昇格試験を受けなければならない。いきなり最高ランクの「ゴールド」になることはできず、まず「グリーン」を取得して3年更新の際に昇格試験を受けて昇格することができる。このため、「ゴールド」取得には最低でも6年間が必要になる。
 初回の試験には775人(うち個人タクシー113人)が受験し、3月中旬に合格者の発表予定。試験後のアンケートによると、「99%の受験者から『難しかった』という評価があった」(照井幸一北海道ハイヤー協会専務理事)という。
 合格者には、認定証と車両に貼るステッカーが配られ、駅や街中のタクシー待機スペースなどでは優先的に客待ちができるようになる。
 認定資格の「ゴールド」には、中国語や韓国語、英語で利用客と若干のやり取りできるくらいの語学レベルが必要。外国人観光客は現在、口コミで観光用のタクシーの利用が広がっており、こうしたニーズを取り込むことで外国人観光客へのサービスを強化する。
 この認定制度は、札幌交通圏から始めるが、認定試験を受けるには札幌ハイヤー協会に加盟していることが条件。このため非加盟の札幌北交ハイヤーと札幌MKは認定試験を受けることが出来ない
 道ハイヤー協会では、「観光タクシーはマナー向上の一環。観光知識のある運転手を養成して協会としタクマシー需要を伸ばすきっかけにしたい。札幌の次は函館交通圏で実施したい」と語っている。
 なお4月1日には、観光タクシーの発足を記念して、JR札幌駅南口で記念のセレモニーを行う。
 ところで、観光タクシーの認定マークであるシマフクロウは、事務局が補欠にしていたもの。6点の応募があり、そのうちの1点だったシマフクロウを事務局サイドで補欠にしていたが、最終的に協議会が選ぶ際に補欠だったシマフクロウが選ばれたという。シマフクロウは、目が良くて守り神の意味がある。知力と視力で安全に繋がるということから、観光タクシーのステッカーに最適とされた。

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