個人商店などに商品を供給するボランタリーチェーン組織の共同仕入れ会社「HGC」は、プライベートブランド(PB)「Vマーク商品」の取り扱い比率を15%程度まで高める方針だ。
HGCは、個人商店が加盟しているが、自らも「スーパーエース」など食品スーパー6店舗を運営している。同社は、関東の私鉄系食品スーパーが作っている「八社会」に加盟、八社会が作るPBの「Vマーク商品」を仕入れてHGC加盟の商店やスーパーエースなどに納入している。
「八社会」には、道内から札幌東急ストアや旭友ストアーも加盟していたが、札幌東急がアークスに買収され、旭友ストアーも店舗をコープさっぽろに譲渡したため、現在は道内からHGCだけが参加している。
HGCの年商は加盟店を含めて約40億円。ナショナルブランド(NB)商品の取り扱い比率は現在9割でPBの「Vマーク商品」は1割という内訳。同社は、PB商品の比率を1年後には15%程度まで高めていく。
「Vマーク商品」は、同じNB商品よりも価格が安く、他のPB商品よりも品質が高い。同社が運営するスーパーエースなどでは写真にあるように、NB商品とVマーク商品を並列に並べて販売しているが、消費者にも味がNBと遜色がないのに価格が割安ということが認識され、毎月売り上げが伸びているという。さらに「NBと比べて10%程度も利益率が高い」(米田友宣専務本部長・管理部部長)
Vマーク商品で最も人気があるのは、88円の炭酸だという。ウイスキーを炭酸で割るハイボール用に売れており、「Vマーク商品の炭酸が断トツで売れているのが北海道。関東よりも売れ行きがいいので、八社会の本部でもびっくりしているようです」(米田氏)
同社では、VマークのPB商品の売り上げ比率が高まることによって利益構造が改善され、食品スーパーで吹き荒れている激安戦争の中でも対抗できるとしている。
(写真はスーパーエース美香保店とVマーク商品・右)