ダイイチ10期連続増収増益、自社努力にヨーカ堂効果がオン

流通

 食品スーパーのダイイチ(本社・帯広市、東証ジャスダック上場)の2015年9月期決算は、売上高が前期比6・1%増の366億800万円、経常利益は同11・3%増の11億3900万円で10期連続増収増益、過去最高経常益を確保した。競争環境は厳しいが、イトーヨーカ堂との提携による物流経費低減や商品開発の効果が出たほか、既存店、新店とも好調だったことが追い風になった。IMG_3940(写真は、今年3月にリニューアルしたダイイチの東旭川店)

 多くの流通企業が2月期決算を採用している中で、ダイイチは9月期決算を採用している。粗利(売上高総利益率)は、24・1%で前期より0・1ポイントプラス。これは商品本部機能の見直しと商品力強化、ロス削減と仕入れ見直しなどによるもの。
 
 地域別売上高は、帯広ブロック10店舗が165億200万円で前期比3・6%増、旭川ブロック7店舗が108億9200万円で同3・8%増、4月に恵み野店(恵庭市)がオープンした札幌ブロックは5店舗になって92億400万円、同14・1%増になった。
 恵み野店の新店投資に7億5100万円、東旭川店(旭川市)、めむろ店(芽室町)の改装に4億3200万円、その他啓北店(帯広市)やオーケー店(音更町)のLED化、空調・冷凍機更新に3億7200万円の合計15億5700万円の設備投資は、キャッシュフローの範囲内に収まっているため利益面への影響はなかった。1店舗の新店投資なら財務面に影響しない体質になっている。
 
 自己資本比率は、過去5年間で35・4%(2011年9月期)から52・3%(15年9月期)に16・9%アップした。なお、売上高営業利益率、売上高経常利益率はいずれも3・1%になり配当は15円を据え置く。
 
 16年9月期は、既存店強化策として約7億円を投じて札内店(幕別町)の増床、二条通店(旭川市)、白石神社前店(札幌市)の改装を実施、売上高は3・6%増の379億1900万円、経常利益は4・4%増の11億9000万円を見込む。配当は年間18円と3円増配を予定。
 

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER