建物施設の効率的な維持管理や使い勝手の良さなどを追求する経営管理手法であるファシリティマネジメント(FM)。民間だけでなく最近は各自治体でも浸透し始めている。
社団法人北海道ファシリティマネジメント協会(HFMA)は、約150社で構成され、FMの啓蒙普及など活発な活動を展開し、観光や経済再生などソフトインフラ領域でもFM的な思考法を活用するヒントを提供している。
6月23日、北海道ファシリティマネジメント協会の第12回通常総会が札幌市のセンチュリーロイヤルホテルで行われた。その席に来賓として招かれたのが坂本春生元札幌通産局長。坂本さんは、先日、日本ファシリティマネジメント推進協会(JFMA)の会長に就任したばかり。
坂本さんとFMのつながりは、北海道に源流かある。坂本さんが札幌通産局長時代、コピー機など事務機の北海道ビジネスショーを企画した藤崎昌甫さん(当時サンコー事務機社長)と知り合いになり、その後、藤崎さんがHFMA設立に動いた際に陰に陽に協力したのが坂本さんだった。
以来、坂本さんはHFMA相談役としてFMの広告塔的な役割も果たしている。
坂本さんは、JFMA新会長としての顔見せ的な意味合いも込めて今回のHFMA総会に出席したのだが、「私が通産省に勤めていたとき、ミッチーこと渡辺美智雄衆議が通産大臣に就任したが、その時の挨拶は『図らずも大臣になったのではなく、図って図って大臣になった』と挨拶したが、私がJFMA新会長になったのは『図らずも』です」と会場の笑いを誘った。
さらに「FMの分野で私が生まれたのはHFMA。JFMA会長になったが、率直な思いはHFMAからJFMAにお嫁入りしたという感覚」と坂本さんのFM分野での生まれ故郷は北海道であることを強調していた。