外国人観光客が飲食店などに設置されたQRコードにスマートフォンをかざすだけで「母国語」でメニュー注文できるサービス「セカイメニュー」が注目されている。スマホにメニュー内容が母国語で表示され、送信すると店側の端末で指定した言語に翻訳されて注文できる仕組み。外国人観光客を「母国語」でおもてなしできるサービスとして普及が進みそうだ。 (写真は、セカイメニューの内容を説明する福西伸康代表取締役氏)
このシステムを開発したのは、セカイメニュー(本社・札幌市)。13日に札幌で行われた北海道インデペンデンツクラブ事業計画発表会で同社の福西伸康代表取締役がサービスの内容を発表した。飲食店などのメニュー内容や写真をQRコードにして各テーブルに配置したりお客の来店時にQRコードを付けたメニューを渡して、お客が自分のスマホでQRコードにかざすと母国語でメニュー内容が表示され、注文を送信すると店舗側の端末に日本語など指定された言語に翻訳されて表示される仕組み。
外国人観光客が母国語で好きな食べ物を選んで注文できるため、店側の負担が減り外国人観光客のおもてなし向上にも繋がる。
セカイメニューは、飲食店や商業施設のほか注文を確認する端末が必要のない美術館や博物館、観光案内などにも対応できる。今年6月から新サービスの提供を始めており、既に関西の大手カラオケチェーンでも採用が決まったほか東京駅レストラン街で試験導入される。また、10月からはオーストラリアでもサービスを開始している。費用は、QRコード1つ当たり2年間で1万円。QRコードが一つだけなら無料。
福西代表取締役は、「お客が持っているスマートフォンが使えるので端末費用が発生しないのが特長。5年後には営業利益30億円を目指したい」と言う。国内のほか、既にサービスを開始したオーストラリアのほか今後はカナダやポーランド、アジア諸国でサービス展開、「3年後には札証アンビシャス市場に上場し5年後にはシンガポール証券取引所に上場したい」(福西氏)としている。