イオン九州に「福岡ソフトバンク」優勝効果は出るか、北海道から転じた柴田祐司社長の手腕に注目集まる 

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DSC_5596 福岡ソフトバンクホークスが日本シリーズで優勝したことで、イオン九州(本社・福岡市)はイオンとイオンスーパーセンター53店舗で「感動ありがとうセール」を31日から3日間開催する。イオン九州は業績低迷が続いており、テコ入れの一環として今年5月からイオン北海道の業績を立て直した柴田祐司社長(58)が送り込まれた。ソフトバンク効果が活かせるかどうか注目される。(写真はイオン北海道社長時代の柴田祐司氏)
 
 イオン九州は、低迷状況を打破する一環として今年5月にイオン北海道の社長だった柴田祐司氏が社長に就任、立て直しに向けて采配を振るう体制になった。柴田氏は、2011年5月から3年間、イオン北海道の社長を務め同社の経営をGMS(総合スーパー)業界で最高レベルまで高めた功績がある。
 
 イオン九州の8月中間決算は、売上高が前年中間比1・2%減の約1214億円で営業段階は18億円の赤字、純損失も11億円と厳しい経営状況が続いている。
 店舗の来店客数が前年を割り込む状況が続いており、7月は既存店で92・3%、8月も96%だった。収益増を図るには客数を戻すことが不可欠。福岡ソフトバンクホークスの優勝は客数の増加に繋がるものと期待される。
 
 イオン九州では、パ・リーグ優勝が決まった翌日から3日間を皮切りに、10月20日のクライマックスシリーズ優勝の翌日からも3日間の熱烈応援セールを実施しており、日本一になったことでセールは3度目。9月の来店客数は前年9月比94・4%だったが、3度のセール実施となる10月は前年を上回る100%超えになるかどうか注目される。
 
 今回の「感動ありがとうセール」でも婦人服や紳士服、子供服のほか寝具、カーペットなど衣料、住居・余暇部門での割引セール、野菜・肉・魚・加工食品の「81円・810円セール」などが行われるが、果たして客数増に結び付けられるかどうか。ソフトバンク効果を呼び水に立て直しへの道筋をどう付けるか、柴田社長の手腕が試されている。

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