3年ぶりに復活したコープさっぽろ農業賞の受賞者が24日に発表された。この農業賞は、消費者の視点を盛り込んで道内の頑張る農業者を応援しようと2004年から始まったもので、今回が9回目。北海道知事大賞は有限会社大牧農場(音更町)、コープさっぽろ大賞は株式会社大雪を囲む会(道内11農場による組織)に決定した。(写真は、北海道知事大賞の大牧農場の受賞3家族。前列中央が五十川勝美代表=コープさっぽろ提供)
コープさっぽろ農業賞は、道や札幌市、ホクレンの協力を得て04年に第1回を開催、その後3回目からは漁業の部も設け毎年開催してきたが11年の第8回を最後に中止していた。しかし、復活を求める組合員や農業者・漁業者の声が強かったためコープさっぽろは3年ごとに開催することに決めていた。
9回目となる今回は、新たに新規就農者と食育の視点を追加して選考。その結果、北海道知事大賞は大牧農場、コープさっぽろ大賞は大雪を囲む会、優秀新規就農者賞に押谷農園(長沼町)、漁業賞のコープさっぽろ賞に散布漁業協同組合(浜中町)、交流賞の札幌市長賞に有限会社多田農園(上富良野町)などが決まった。
北海道知事大賞の大牧農場は五十川勝美さん(67)が経営する設立17年の農業生産法人。馬鈴薯や大豆などを405haの農地で生産している。土地の改良に取り組み環境保全型の大規模経営のノウハウを確立して次世代への引き継ぎも良好な点が評価された。
コープさっぽろ大賞の大雪を囲む会は、美幌町の一戸義則さん(59)が社長を務め大雪山を囲む11農場(合計134ha)で人参、馬鈴薯、南瓜などを生産。有機農業の農家が会社組織を作って加工品の取り組みも進め今後の有機農業の模範になるとして選ばれた。
優秀新規就農者賞の押谷農園は就農11年の押谷行彦さん(43)が、科学的な成分分析や土の管理で持続的な農業を実施、新たな就農者も育てていることなどから選考された。4・7haの農地でアスパラを生産している。
その他の受賞者は次の通り。
【農業賞】▽特別賞「ありがとう農場」足寄町▽同「鳥羽農場」(足寄町)▽同「株式会社岡本農園」(中札内村)▽奨励賞「政田農園」(森町)▽同「リトルファームおかじま」(赤井川村)▽同「滝下農園」(余市町)▽同「十勝うらほろ高橋農園」(浦幌町)▽同「株式会社西川農場」(美唄市)
※知事大賞、コープさっぽろ大賞は副賞100万円、優秀新規就農者賞は50万円、特別賞は30万円、奨励賞は5万円をそれぞ れ贈呈
【漁業賞】▽特別賞「石崎水産」(日高町)▽奨励賞「朱鞠内湖淡水漁業協同組合」(幌加内町)
※コープさっぽろ大賞は副賞50万円、特別賞30万円、奨励賞5万円を贈呈
【交流賞】▽特別賞「東神楽町立志比内小学校」▽同「有限会社松山農場」(美深町)▽奨励賞「札幌新陽高校アグリクラブ・アグリレッスン」(札幌市)▽同「あけぼのファーム(札幌市)▽同「ふれあいの里」(江別市)
※札幌市長賞は副賞50万円、特別賞30万円、奨励賞5万円贈呈
【写真の部・4枚組の部】▽コープさっぽろ賞・児島舞さん(釧路市)▽奨励賞・鈴木瑛大さん(東川町)
【写真の部・1枚の部】▽写真の町東川町賞・勝山重雄さん(釧路市)▽コープさっぽろ賞・佐々木舞さん(札幌市)▽奨励賞・加藤憲秋さん(恵庭市)▽同・国岡洋一さん(札幌市)▽同・川守田佳奈さん(美唄市)▽同・井田マリ子さん(幕別町)▽同・竹田徹夫さん(幌加内町)
※写真の町東川町賞には副賞10万円、コープさっぽろ賞5万円、奨励賞2万円贈呈
なお、農業賞の表彰式及び交流会は11月7日(金)15時から札幌パークホテルで行われる。(写真は、コープさっぽろ大賞の大雪を囲む会代表の一戸義則さん=左と上富良野町の一心生産組合村上多麻夫さん。コープさっぽろ提供)