クラウド方式によるビジネス向けアプリケーションなどを提供しているイー・カムトゥルー(本社・札幌市)は22日、札幌証券取引所大会議室で「中小企業向けビッグデータ活用セミナー」を開催、IT関係者など約30人が参加した。飲食店や中小零細の小売店でも安価にPOSデータを分析活用できる手法などを紹介、「ビッグデータは中小企業でも客単価を上げることに活用できる」(イー・カムトゥルー上田正巳社長)と説明した。(写真は、イー・カムトゥルー上田正巳社長=左とライトブレイン芝哲也社長)
ビッグデータは、様々な分野に及ぶが、流通小売業界ではPOS情報やカードによる購買情報などが整理されずにネット上やサーバーに蓄積された膨大なデータのことを示す。消費に関わる傾向や属性が分かるため、目的に沿った抽出を行えばマーケティングに活用でき売上げ増に結び付ける道が開ける。
『中小企業でもできるビッグデータ活用法』をテーマに講演したのはライトブレインの芝哲也社長。芝氏は、「ビッグデータを解析して可視化することによって経験や勘に頼らずに生産性をあげることができる。議論すべき問題点を明確にできるようになる」とビッグデータ活用が経営のイノベーションに繋がることを強調していた。
続いて上田社長が『格安POSでビッグデータを我が手に』と題して講演。上田氏は、「父ちゃん、母ちゃんストアや飲食店でもビッグデータの塊(かたまり)がある。クラウド型データ管理システムを使ったPOSシステムなら月額1万2000円で利用でき、来店客のリピート率や客単価を上げることが可能」と中小零細の店が競争力を付けるにはビッグデータを活用すべきだと訴えていた。