アインファーマシーズがセブン&アイHDの協力得て丸井今井大通別館跡で複合商業施設運営

流通

IMG_7633 アインファーマシーズ(本社・札幌市)が、8月で閉館する丸井今井札幌本店大通別館(札幌市中央区大通西1)を1棟借りする。同ビルは道内民放STVの関連会社、エス・テー・ビー興発(札幌市)が所有。アインはドラッグ&コスメの「アインズ&トルペ」を核店舗にして複数の女性向けテナントを誘致、大通ゾーンで美と健康に特化した大箱展開を目指す。アインが商業ビルを運営するのは初めてで資本・業務提携先のセブン&アイ・ホールディングスの協力を得るものと思われる。(写真は、8月3日で閉館する丸井今井大通別館)
 
 丸井今井大通別館は元オーナーの今井家が丸井今井を運営していた1974年にオープン。当初は「札幌マルサ」の名称で知られたファッションビルだった。その後、今井家の追放で丸井今井はプロパー経営に移り伊勢丹と提携したが経営不振から脱せずに民事再生を申請。三越伊勢丹がスポンサーになって再建が進み、札幌マルサの名称は2007年から大通別館に改められた。
 
 三越伊勢丹は、今年から本丸の大通館や一条館、札幌三越の大規模リニューアルを実施することに伴い、大通別館を8月3日で閉館することを決めていた。
 
 アインファーマシーズは売上高1700億円の調剤薬局最大手。調剤報酬という公的資金を収益の源泉としているため本業の調剤薬局以外への事業進出には抑制的だった。今回、大通別館の後継テナントとして1棟借りに乗り出すことにしたのは、札幌の地域活性化に役立ち社会貢献に繋がるという判断があったため。
 
 地下2階、地上8階、延べ床面積1万3900㎡のうち複数階を使って「アインズ&トルペ」を展開するほか、資本業務提携しているセブン&アイ・ホールディンクスの協力も得て女性向けテナントの誘致を図っていくものと見られる。オープンは来年秋以降になる見込み。

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