日銀札幌支店は18日、3月の金融経済概況を発表した。全体感として「道内の景気は緩やかに回復している」と3ヵ月連続で据え置いた。公共投資は各種経済対策を受けて増加、住宅投資は持ち直しの動きが一服、個人消費は消費者マインドの改善に雇用環境の緩やかな改善も加わり緩やかに回復、観光は一段と好調に推移しているとした。
住宅投資について、新規住宅着工戸数が貸家は減少傾向で分譲は増加ペースが一服しており、持家も消費税率引き上げ前の駆け込み需要の反動から前年を下回っているとした。建設業者の人手不足や建設コスト上昇で住宅投資を見送る動きも出ている。
個人消費では、大型小売店の売上げが高額商品、季節行事の消費が引き続き好調で家庭用品、衣料品、雑貨などでは消費税率引き上げ前の駆け込み需要がみられるとした。観光は、来道者数が大幅に増加、宿泊単価も上昇傾向。外国人観光客はアジアを中心に大幅増加が続いており、4月以降の宿泊施設の予約状況も外国観光客を中心に前年を上回っている。また、道内客の旅行は、国内旅行を中心に増加、単価の高い旅行商品を選択する動きも広がり一段と好調に推移しているとした。
日銀札幌支店金融経済概況のリリースは、http://www3.boj.or.jp/sapporo/pdf/jikei26/s201402.pdf