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──事業譲渡の話はどこから持ち込まれるのですか。
池田 基本は仲介会社からの紹介です。私は仲介会社の担当者と親しく接し、「良い案件があったら先に教えてください」という信頼関係をつくっています。M&Aをすると、一般的に投資回収に5年程度かかりますが、私たちはそれを2年ぐらいに短縮している。介護の種目を変更するなど運営方法を切り替えることによって、しっかりと収益を得られる体制を構築し、短期で投資回収できるようにしています。これができているのでM&Aを早いスピードで進めることが可能なのです。
──それにしても5年を2年というのは早い。
池田 私たちの介護事業は、サービスに対する売り上げ(介護報酬単価)が決まっているので、利益を出すにはマンパワーをいかに効率よく回すかが肝になります。この中で当社では、率先して包括報酬(定額報酬)制度を取り入れています。従来の利用回数や時間に応じて算定される出来高報酬と異なり、1ヵ月単位で介護報酬(月額包括報酬)が支払われるもので、これで売り上げを安定させて人件費比率を高めるようにしています。ただ、現在は、包括定額払いができる自治体とできない自治体があり、道内では札幌以外はなかなか難しい状況になっています。
──介護報酬の改定や細かな加算の仕組みにも目を配っている。経理で培った経営観が生きているのでは。
池田 そうかもしれませんが、根っこはケアコミ社で学んだ“滝野イズム”だと思います。滝野さんはこと細かいところまで電卓を叩いていましたから(笑)。
──少子高齢化の進展で介護事業はますます必要不可欠になっていますが、介護スタッフの成り手が少ないのが課題では。
池田 上場の目的の一つでもありますが、会社として今後ステップアップができれば、優秀な人材がさらに集まってくると思います。スタッフの所得も、もっと上げていかなければならない。当社では業界平均所得ではなく、全産業の平均所得を目指しています。というより「全産業の平均以上」でなければならないと本気で考えています。
ずっと言い続けているのは「介護のリーディングカンパニーを目指そう」ということ。規模ではなく業界の社会的地位や働く人の所得を牽引する企業になりたいということです。
──介護に向き合う若い世代のモチベーションをどう引き上げていきますか。
池田 当社で働く中で、一定の条件を達成していくと主任、係長、課長と昇進していける仕組みを明確にしています。今後を目指すために何をしなければいけないのかが、はっきりと分かります。新卒は毎年10人から20人くらい採用しますが、中途入社も多いので、それぞれキャリアアップできる体制になっている。若い方も中途入社の方も「頑張っていこう」と思えば、活躍できる組織だと自負しています。

































