元気な介護・池田元気社長インタビュー「上場で信用力と採用力を強化」「成長の原動力は信頼のM&A」

経済総合

 ──最初から上場を目指そうとしたのはなぜですか。

 池田 従来の介護業界の“きつい”、“汚い”、“危険”といった3Kイメージを払拭したかったからです。10年ほど前の当時は、よく分からない事業者が乱立している状況で、今より不正や不祥事が多かった。きちんとした会社として評価されるためにも、上場を目指すべきだと考えました。

 ただ、途中からアンビシャスでは資金調達が難しいという状況になって、東証グロースを目標にしました。その後、当社の事情で一定の期間を経て、今回、プロ投資家向けの東京と札幌の市場(札証の札幌プロフロンティアマーケット)に上場して、ステップアップを進めていくことにしたのです。今後は、札証本則市場や東証スタンダード市場、さらにはプライム市場を目指したい。

 ──介護福祉業界は介護報酬という縛りがあり、人材不足もあって経営環境が厳しい。そんな中で御社は社員の平均年齢も若く、順調に成長している印象です。

 池田 私自身、この業界に入ってみて「これでは携わる人たちが結婚もできない」と強く感じたので、独立してからは、働きがいがある体制をつくろうと取り組んできました。新卒を含めて若い人材を積極的に採用し、5年後、10年後のライフビジョンを描ける仕組みづくりに注力しています。一方で、長年働いていただいている年配の方たちも大切にしています。弊社では定年制度を実質的になくし、80歳を超えた方も働いています。役割と本人の意思さえあれば何歳でもオーケーです。

 ──成長スピードの原動力はM&A(合併・買収)だと思いますが、簡単ではないのでは。

 池田 ご指摘の通り、これまでの成長はM&Aがベースになっています。このM&Aは相手から信頼されることが何より大事です。後継者不足を理由に事業譲渡していただくことが多いのですが、話をまとめる際には、従業員を大切にしたいという想いや現場の職員、責任者を生かす方針であることをしっかりと伝えます。「ずっと見ていてください」「心配しないでください」という意味から今も元オーナーに残ってもらっている譲受先もあります。

 ──そういうアプローチや想いが相手に響く。

 池田 私は「暮らしを支え、心を磨く」という経営理念を掲げて、これまで事業を展開してきました。この理念を達成するために日々の行動があるのだと思っており、M&Aも同様の心構えで当たっています。この他、自前でも新規の施設(事業所)を年間1~2棟オープンさせています。

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