公取委のラルズ立ち入り検査から半年、依然として続く納入業者への大掛かりな調査

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 公正取引委員会が今年1月17日にラルズの立ち入り検査をしてから半年、公取委の大掛かりな調査が依然として続いている。立ち入り検査的は、ラルズが優越的地位を利用して不公正な取引方法を行っている疑いによるもので、検査の際には多数の資料を押収したと見られている。現在も続いているのは、ラルズから提出を受けた納入業者名簿に基づいて優越的地位の濫用があったかどうかの調査で道内の多数のメーカーや卸業者に公取委は報告命令を出している。こうした調査結果を踏まえて公取委の判断が示されるのは年末か年明けころになりそうだ。
 
 公取委が納入業者に対して文書による報告命令を出しているが、その中身は次の通り。ラルズが自己の取引上の地位が納入業者に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らし①納入業者に従業員を派遣させている疑いがあるかどうか②納入業者に取引に係る商品以外の商品を購入させている疑いがあるかどうか③納入業者に金銭等を提供させている疑いがあるかどうか④納入業者から取引で商品を受領した後に納入業者に引き取らせている疑いがあるかどうか――の4点。
 
 商品には恵方巻や紳士服、クリスマスケーキ、おせち料理、バウムクーヘンなどが対象になっているようだ。
 
 ラルズは、2008年から昨年10月までに27店舗の新規開店や改装オープンを行っている。
 
 公取委は、ほぼすべての納入業者に報告命令書を送付しており、報告命令に違反して報告をしなかったり虚偽の報告をした場合は刑に処せられることがある旨も通知しているという。

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