セコマと滝上町が「和ミントの集い」、希少和ハッカのストーリーを凝縮したクラフトジンお披露目

社会・文化

 セコマ(本社・札幌市中央区)と紋別郡滝上町は2月3日、札幌市中央区の札幌プリンスホテル28階「ハマナス」で、滝上町産和ハッカ(和ミント)を紹介する「和ミントの集い」を開催した。セコマは、同町産和ハッカを使ったアイスバーやクラフトジンを販売しているが、今回新たに従来比2・5倍の和ミントを使用したプレミアムミントクラフトジンを開発、お披露目を兼ねた集いを初めて開催した。(写真は、プレミアムミントクラフトジンを使ったカクテルを味わうセコマ・丸谷智保会長=左と滝上町・長屋栄一町長)
(写真左から、日本ホテルバーメンズ協会の野田浩史会長、セコマ・丸谷会長、滝上町・長屋町長)

 滝上町では、明治末期から和種ハッカの生産が始まった。輸入ハッカや合成ハッカの台頭で、最盛期に比べて生産量は大幅に減少しているが、現在もハッカ農家6戸が6haを使って生産を続けている。国内で流通している天然ハッカの99%が輸入品となっているが、滝上町は国内産の9割以上を占める。

 和ハッカは、消臭剤や化粧品、スイーツ向けなどに利用されているが、セコマはこの和ハッカに着目、主流となっている品種「ほくと」の精油を2018年に生産者から4・5kg分けてもらい、それを使った「チョコミントアイスバー」12万本を翌年に販売した。以降、地元生産者の協力を得て使用量を増やし、「ミントキャンディ」、「和ミントモヒート」、「ミントクラフトジン」と品数を増やしていった。

 今回、「ほくと」の根元を含めた全草と希少品種「JM23」の葉を使ってプレミアムミントクラフトジンを開発、広く「和ミント」の魅力を知ってもらおうと集いを開いた。集いでは、このジンを使い、一般社団法人日本ホテルバーメンズ協会の野田浩史会長(オーセントホテル小樽チーフバーテンダー)が「クリスタルシンフォニー」、同協会会員の名取麻子氏(札幌プリンスホテルバーテンダー)が「フェアリーズガーデン」と名付けたオリジナルカクテルを披露した。
 
 セコマの丸谷智保会長は、「和ミントを使ったオリジナル商品は、地域の生産者たちの物語が詰まっており、商品というよりも作品と言えるもの。今回のプレミアムミントクラフトジンは、ミント感が喉の奥まで感じられ、まさに作品。今後も、他の自治体と地域の原材料を使った商品を開発して、共に継続発展していきたい」と話した。

 また、滝上町の長屋栄一町長は、「和ハッカの栽培では、農薬をあまり使わず手作業で雑草を抜くなど、収穫、乾燥、蒸溜までこだわりを持った農家が栽培している。セコマに和ハッカをPRしてもらい、全国の皆さんに和ハッカの良さを味わってもらいたい」と語っていた。

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