道庁赤れんが庁舎、改修工事中なのに早くも復活?

社会・文化

 大規模改修工事を行っている道庁赤れんが庁舎。終了は3年後なのに、早くも工事が終わったのかと、錯覚するような赤れんが庁舎が登場している。見上げる高さのこの赤れんが、本物を写真に撮って工事用シートに印刷したもの。実物を見ることができない観光客や市民を楽しませている。
(写真は、道庁赤れんが庁舎の実物大写真シート)

 道庁赤れんが庁舎は、重要文化財として国の指定を受けている歴史的建造物。1968年に復原工事をして以来50年以上が経過して劣化が激しくなってきたことから、2018年の北海道命名150年を契機に大規模改修を実施することが決まった。当初は、2020年から改修工事に入る予定だったが、東京五輪マラソン大会が札幌で開催されることに伴って1年延期して始まった。

 現在、工事は半分ほど進んでいるが、10月には建物上部の八角塔屋根を保管している施設で火事が発生、危うく難を逃れたものの、道民ならずともヒヤリとすることもあった。11月初旬から工事が再開されたが、11月28日から登場したのが、写真のような実物大赤れんが庁舎の写真。

 道庁建設部建築局建築整備課によると、「赤れんが庁舎の写真を印刷したシートを工事現場に掲げることは、工事のスケジュールの中に組み込まれています。現在は、北側のみですが、順次、正面側、南側にも印刷シートを掲げます」と話す。この印刷シートは、実際に写真に撮ったものを拡大して工事用メッシュシートに部分部分を印刷、最後に貼り合わせて完成させたもの。高さは33mあって、近くに行くと見上げる高さになる。

 2023年春には仮設の見学施設が設置され、庁舎の歴史や工事内容が紹介されることになっている。工事完了は2024年度、リニューアルオープンは2025年度だが、それまでの間、この実物大印刷シートが“代役”を担うことになる。

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