旭川市役所で西川将人市長の側近幹部が引き起こしたわいせつ不祥事が波紋を広げている。旭川の地元月刊誌『メディアあさひかわ』が15日に発売した7月号で報じたもので、18日から開催される第2回定例市議会は、この問題で波乱含みの展開となりそう。
 
 側近幹部は、秘書課に勤務する40代の課長補佐で西川市長とは旭川東高の同級生で友人同士。西川氏は北大に、課長補佐は小樽商大に進学。西川氏は卒業後にJAL入り、課長補佐は旭川市役所に入った。
 
 紆余曲折を経て西川氏が旭川市長に当選すると1期目の2007年4月には他の部署から秘書課に引き上げられた人材。現在は、課長補佐として西川市長の市政スケジュールや対外交渉を担い、市長が最も信頼する一人とされている。
 
 そんな課長補佐が引き起こしたわいせつ不祥事とは――。詳細は、『月刊メディアあさひかわ』誌をお読みいただくとして概略を記すとこうなる。
 
《――4月下旬、秘書課の飲み会の2次会。課長補佐は部下1人と20代の女性臨時職員2人とで市内のカラオケボックスに。酒が進むうちに課長補佐は女性1人の肩を抱いてからだを触るわいせつ行為を行った。その女性は「こんなことしていいと思っているんですか」と助けを求めたが、もう1人の女性は酒に酔ってその行為に気づかず、課長補佐の部下は見て見ぬふり――》
 
 記事では、「わいせつ行為の記述は相当抑えた表現にした」とわざわざ注釈をつけているほどだからかなり悪質だったと思われる。
 
 その女性はショックを受けて5月上旬に市役所を辞め心療内科に通っているという。女性は弁護士を立てて争う姿勢を示したために課長補佐も弁護士を通じて交渉、その後示談が成立した模様だ。
 
 職場外での出来事であっても許されることではないし、ましてや市政の重責を担う市長側近が引き起こしたとなれば、市民感覚から言っても断固たる処分が避けられないだろう。
 
 メディアあさひかわでは、「西川市長直轄の側近が引き起こした悪質な事件であることや、今後このような事案が再び起こることを抑止するために被害女性が特定されないよう配慮し、報道に踏み切った」と記事にした理由を記している。


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