北海道電力(本社・札幌市中央区)は11日、ブラックアウト(全域停電)を想定した非常事態対策訓練を実施、その一つとして「イオン札幌平岡店」(札幌市清田区)で北電の移動発電機車が「バルーンシェルター」へ電源を供給する訓練を行った。(写真は、移動発電機車によるバルーンシェルターの設置訓練=イオン北海道提供)

 この訓練は、イオン札幌平岡店の駐車場に停車した移動発電機車が発電した電気で送風機を動かしバルーンシェルターを設置するもので、送風が進むとシェルターが膨らみ30分ほどで緊急避難所として利用できるようになる。

 バルーンシェルターは特定非営利活動法人ピースウインズ・ジャパン(広島県神石高原町)が繊維メーカーの帝人(東京本社・東京都千代田区)と共同で開発した緊急支援活動用の大型テント。耐風圧性など強度を持ち合わせながら携帯性もあり、ワゴンやヘリ、小型飛行機による運搬も可能。

 1セット(2基)あたり約100人(シングルベッド換算)を収容でき、国内では2004年10月の新潟県中越地震の際にイオン小千谷店(当時はジャスコ小千谷店)の駐車場で初めて使用された。イオン北海道では、毎年2回、総合地震防災訓練を行っており、このバルーンシェルターの設置訓練も行っている。バルーンシェルターはイオンモール札幌発寒(札幌市西区)と釧路昭和(釧路市)の2ヵ所に設置している。


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