北海道新聞社(本社・札幌市中央区)は、2024年6月1日から、北海道新聞朝刊の購読料を現行の月3800円(税込み)から500円値上げして、4300円(同)にする。購読料は2020年10月に値上げして以来、3年8ヵ月での値上げになる。(写真は、北海道新聞朝刊)

 値上げの理由は、用紙代をはじめ、重油代、電気代、インキ代など、かつてないほどの新聞製作費の高騰によるもの。1部売りも30円値上げして180円にする。デジタル版は、現行の3300円を据え置く。
 北海道新聞社は、今回の購読料改定を2024年4月9日に開かれた取締役会で決めた。同社は、新聞製作費の高騰を受け、2023年10月に夕刊を廃止にしたほか、業務効率化や諸経費の節減に向けて経営努力を払ってきたが、このままでは2025年3月期も大幅な営業赤字となる見通しのため、購読料改定は避けられないと判断した。

 購読料の改定に合わせて、記事紙面の増ぺージや文字サイズの大型化、コンテンツの拡充など、紙面力のアップを図る予定。北海道新聞社の経営管理局は、「現時点では何もお話しできません。(時期になれば)読者に丁寧にお知らせいたします」と話している。

 北海道新聞の発行部数は、2024年1月以降、80万部を割り込み、同年3月で79万3944部となった。ピーク時には110万部台だったが、その頃からおよそ3割減少した。北海道新聞社は昨年の夕刊廃止によって、2024年3月期決算で8億3800万円と予想していた営業損失を圧縮、来期以降の収支改善に繋げる意向だった。しかし、新聞製作費の高騰や新ビル建設に伴う経費増が響き、値上げに踏み切る。

 なお、各新聞の北海道での月ぎめ購読料は次の通り。価格は税込み▷日本経済新聞・朝刊のみ4800円▷朝日新聞・朝刊のみ4000円▷読売新聞超夕刊セット4400円、朝刊のみ3400円▷毎日新聞朝刊のみ4000円


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