北方ジャーナル5月号発売! 今月のトップは、道警野次排除事件の「原告が全面勝訴。裁判所が表現の自由侵害を認定」

マスコミ

「北方ジャーナル」2022年5月号が本日15日から店頭に並んだ。今月のトップは、「野次排除国賠で原告全面勝訴。裁判所が表現の自由侵害を認定」だ。「表現の自由を侵害し、違法」──。時の総理大臣に野次を飛ばして“排除”された市民が警察に賠償を求めた裁判で、原告の主張をほぼ全面的に認める判決が言い渡された。司法は被告が示した排除の根拠をことごとく否定し、政権批判の自由は保障されるべきと断言。完敗を喫した警察が控訴を申し立てたことで争いは上級審に持ち込まれたが、一審判決の意義は時間が過ぎても色褪せることがない。その日、法廷には音高く拍手が響いた。(画像は、北方ジャーナル5月号の表紙)

 道内を中心に不動産事業を営むネクステップ(本社札幌)に関する続報も目が離せない。北洋銀行の親密企業でありながら、経営陣の暴走によりグループとしての規範を大きく逸脱してきた同社がこのほど本誌の取材に応じ、ガバナンスの立て直しと会社の再出発を表明した。問題の中心とされた水口千秋社長(当時・67)は3月末に会社を去り、副社長から社長に就任した濱岸春尋氏(61)主導のもとでガバナンス委員会を設置し、過去の問題を検証していくという。ネクステップを覆う暗雲は取り払われるのか。3月下旬、村松法律事務所の村松弘康所長(75)と共に取材の席に姿を見せた濱岸新社長は何を語ったのだろうか。 

 事態の表面化から1年、関係者の処分がようやく伝えられた北海道立高等看護学院のパワーハラスメント問題。複数の教員の関与が認められたこの事件で、3月末に懲戒処分に到った加害者は10人を数える。中心人物とされる教員はほどなく職を辞したが、被害者の評価は「処分が軽い」。公式な謝罪表明はついになく、関与教員の一部は新年度も教壇に立ち続けることに。地元議会では過去の事案が掘り起こされる動きもあり、完全な問題解決はなお遠いと言えそうだ。

 吉田晃敏前学長(70)の解任をめぐって混乱が続いていた旭川医科大学の新学長・西川祐司教授(62)への直撃インタビューにも注目だ。病理学講座教授で副学長を務めていた西川氏の学長就任を文部科学省が発表する直前の3月24日、同氏は旭川医大で本誌の取材に応じ、大学側が吉田氏の解任申し出を取り下げた真意や今後の大学改革について率直に口を開いた。学内の声に背中を押され、旭川医大の再生を担うことになった西川新学長の胸の内にあるものとは──。

 このほか、ウニの大量斃死を招いた赤潮発生と深い関係がある海洋熱波の実態を追う「海の異変を訴える市民科学者。海洋熱波と原発の温排水でダブルパンチ受ける岩内湾」や「バブル期に席巻したベーカリーの終焉。HOKUOパンアピア店が3月に閉店」などもオススメ。本誌でしか読めない道内の事件、話題が詰まった北方ジャーナル5月号のお買い求めは、離島にいる方も都会に住んでいる方もお近くのセイコーマートへ。大手書店、アマゾンなどでも購入可能。北方ジャーナルへの問い合わせや注文などは、右側下方にある同誌のバナーをクリック。

※5月号主要コンテンツ

【報道】
■首相批判封殺の波紋〈22〉──万雷拍手、法衣の背に。野次排除国賠で裁判所が「表現の自由侵害」を全面認定
■告発・絶望の学府〈13〉──「免職0人」。江差パワハラ・教員処分決定、議会では学生の自殺事案追及
■北洋銀行の親密企業「ネクステップ」経営陣の暴走〈3〉──渦中の濱岸春尋新社長が語った「決意と出直し」
■旭川医科大学の新学長・西川祐司氏に訊く「もう一度、旭川医大の理想を掲げ再生に全力」
■地元紙・80年めの迷走〈5〉──侵入」の道新記者不起訴で問われる幹部の責任
■海の異変を訴える市民科学者。海洋熱波と原発の温排水でダブルパンチ受ける岩内湾
■医療現場で散った命〈14〉──新人看護師、労災不認定覆らず。パワハラ死遺族の闘い、高裁へ
■“核のゴミ”30──寿都発・議事録の開示を求める訴訟と「選挙無効」の申立てが問うたもの
■PKO違憲訴訟、請求棄却。自衛官母「空っぽな判決。まだ終われない」
■神恵内村長選に敗れた瀬尾英幸氏の今後。「来春は村民として泊村議選に挑戦」

【ニュース】
■「HOKUO」3月にアピア店が閉店。バブル期に席巻したベーカリーの終焉
■旧優生法訴訟で国が相継ぎ上告、札幌高裁では非公開の審理続く
■同性扶養認定、道外に複数事例「SOGIハラ訴訟」で原告指摘
■市立小樽文学館で多くのファンを引きつけるゲーム関連本の企画展
■コープソシアでウクライナの子供を支援するチャリティコンサート開催

【文化】
■esエンターテイメント・鈴木慎也代表「ワクワクする新コンテンツで今後のすすきのを盛り上げる」

【医療】
●北海道循環器病院の大堀理事長が「心不全」の治療マニュアルを出版

【環境】
●【寄稿・越智文雄氏】ゼロカーボン北海道に向けて自治体施設の一括LED化でCO2を削減

【観光】
●キーワードは“癒し”と“ゆとり” 函館に「LC五稜郭ホテル」がオープン!
●特集 2022春の観光情報──「さあ、“爛漫”の北海道へ」

【社会】
●コロナ禍で成長するコープさっぽろ「宅配システムトドック」。「無印良品」120品目の取扱を開始

【長期連載】
●ルポ「ひきこもり」(80)─ひきこもりを理解できない父親②。あえて子どもの「いいとこ探し」を

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