道の元教育長だった吉田洋一氏が塾頭を務める北海道師範塾は、16日から第4期となる「教師養成講座」を開講する。同講座の受講生は教員採用試験の合格率が高いのが特長。平均合格率20%を切る難関だが、同講座を受講した人の今年の合格率は43%と倍以上。「受験テクニックではなく教師として必要な素養や知識を実践的に学習することで教師になる目的がはっきりして意欲が高まる結果ではないか」と吉田塾頭は語る。(写真は、吉田洋一塾頭)
北海道師範塾は3年前から教師養成講座を開講。吉田塾頭や教職員OB、現役教師など同塾のメンバーが年間のカリキュラムを考え座学だけにとどまらず模擬授業や集団討論なども盛り込んでいる。
大学生や臨時教員など毎年30人ほどが受講するが、これまで3期の受講生たちの道や札幌市の教員採用試験平均合格率は40%以上という実績がある。1次試験で70%が通過し2次試験でそのうちの60%が合格している。昨年11月から受講した3期生を見ると挑戦した23人のうち1次を16人が通過、そのうち2次に合格して登録されたのは10人となっている。公務員試験の受験対策予備校などと比べても合格率はかなり高い。
「受講生に合格してもらうことがゴールではなく、一人前の教師として育ってもらうのが養成講座の目的。教師に必要なこと、大事なことは何かを教えることでモチベーションが高まり合格率も高まっているのではないか」と吉田塾頭。ただ、「個人的には合格率60%は欲しい。教師になりたいという思いをもっと強めてもらうためにも我々の熱意も高めないと」(同)
これまでの養成講座OBたちの一部は、師範塾の活動を継続して行っており道内各地で師範塾の裾野が広がりつつある。
なお、第4期の養成講座は16日から来年8月まで月2回、土曜の午後に札幌市内の藤女子大校内で開催する。申し込みは、北海道師範塾「教師の道」HP=http://www.kyoshinomichi.jp/