札幌市と札幌東徳洲会病院が外国人患者受け入れで協定 夜間・休日の急患に対応

医療関係

 札幌市と医療法人徳洲会札幌東徳洲会病院(札幌市東区北33条東14丁目)は2日、外国人患者の受け入れに関する協定を締結した。札幌市役所10階の市長会議室で秋元克広市長と同病院の清水洋三院長が協定書に署名、10月1日から発効する。外国人患者受け入れに関して市と医療機関が協定を結ぶのは初めて。IMG_7913(協定締結後に握手する秋元市長=右と清水院長)

 昨年度の訪日外国人来道者数はその前の年度に比べて35%増加し208万人と過去最高を更新。札幌市の訪日外国人の宿泊延べ数は243万9000人泊でその前の年度に比べて35%も伸びた。
 こうした中で外国人観光客の急病患者も増加。平日の日中は多くの医療機関が診療しており、言葉の壁があっても対応できているものの、夜間、休日は休診の医療機関が多く、当番医などに集中。この結果、一般市民の受診にも影響が出ている。
 
 このため、札幌市は早くから国際医療支援室を設置して外国人患者の受け入れに積極的な札幌東徳洲会病院に夜間、休日の外国人患者受け入れを打診、協定締結に至った。協定では平日の17時から翌9時、土日祝日の9時から翌9時まで、市内の医療機関や救急隊の外国人患者受け入れ要請に応じることが謳われている。
 
 秋元市長は、「これから札幌では国際的なスポーツ大会が目白押しで外国人観光客もますます増えていく。安心して滞在してもらううえで協定締結は有効で安心できる」と述べた。また、清水院長は、「2013年4月から国際医療支援室を設置し、医療通訳も揃えて対応していることが市に評価されて誇りに思う。より多くの外国人の急病に対応したい」と話した。
 市の担当者によると、夜間の急病センターを受診する外国人患者は、13年度334人、14年度424人、15年度546人と年々増加。特に中国、韓国からの観光客が多いという。

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