夕張市長選で、新人4人の戦いを制したのは元東京都職員で夕張市に出向していた鈴木直道氏(30)だったが、元衆院議員で自民、公明、みんなの3党から推薦を受けて出馬した飯島夕雁氏(46)は無念の表情を浮かべ、「これが夕張の民意なのか」と述べ、有権者が夕張の窮状を十分に理解していないことへのもどかしさを漏らした。


午後10時10分にNHKが当確を速報すると、選対本部長が飯島氏に電話、それから10分も掛からずに飯島氏が選対事務所に焦燥しきった顔色で現れた。
敗戦会見で、飯島氏は「医療、福祉の訴えに手ごたえがあったが、市民は即戦力の飯島を選ばなかったことに疑問を感じる。しかし、精一杯やってきた。私を必要としてくれる人も沢山いたので思い残すことはない」ときっぱりと語った。
その一方で、「市民は経験か、若さかの選択で若さを選んだ。夕張の窮状を十分に理解していない人が多いという印象を持った」と悔しさを滲ませた。
また、「救急医療や地域医療の充実を訴えたにもかかわらず、『新しい診療所の誘致は必要ない』というデマを流され選挙戦の痛手になった」と延べるなど、不退転で臨んだ選挙結果が信じられない様子がありあり。
「東京都夕張市ではない。当選した人の訴えは理解できない」と吐き捨てるように語った。
それでも最後には、「現時点では何も決まっていないが、夕張に何らかの関わりを持っていきたい」と締めくくっていた。

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