札幌中央区役所の建て替え工事が、2023年1月から始まる。1972年に建設された旧中央区役所の解体工事が終了することを受けて着工するもので、供用が開始されるのは、2025年2月。(写真は、札幌中央区役所の建て替え新築場所)
(建て替え後の札幌中央区役所のイメージ画像=札幌市の中央区複合庁舎整備事業基本設計概要版より)
新しい中央区役所は、「まちのコンシェルジュ」がコンセプト。建物は、街の区画割を想起させるグリッドデザインで、札幌市時計台などで用いられている「下見板」をモチーフとした親しみやすいデザインになる。1階エントランス広場には、道産レンガや道産木材など地域資材を積極的に活用、3階の窓口フロアはコの字型配置として混雑時でも視認しやすいようにする。
地下1階の柱頭免震装置により、風揺れから大地震まで幅広い揺れを制御するほか、災害時でも電力と給排水を維持するシステムも構築する。建物の高断熱化により、ランニングコストを抑制するZEB Ready(一次エネルギー消費量を基準建築物より50%以上削減する建物)に適応させる。
また、空気中の細菌やウイルスの抑制に有効な酸素クラスターイオン除菌脱臭装置を設置、3密を避けて憩うことができる屋外広場も計画している。地下1階から地下2階は自走式駐車場150台分を確保、入庫から出庫まで一方通行で利用しやすい駐車場とする。
敷地面積約1200坪(3962・37㎡)のうち建築面積として約915坪(3021・62㎡)を利用、地下2階、地上6階建て、延べ床面積約6122坪(2万205・28㎡)の建物を建設する。建物の高さは32m。設計は日本設計・大成建設設計共同企業体、監理は日本設計(東京都新宿区)、施工は大成建設・伊藤組土建特定建設工事共同企業体。建築主は、日本設計、大成建設、伊藤組土建、日本管財、アスビック、セイコーマートのSPC(特定目的会社)であるさっぽろシビックパートナーズ(札幌市中央区)。