北海道や札幌市でも急増している民泊。関係機関の許可を受けずにエアビーアンドビーのサイトなどに自宅マンションや一戸建てを登録、旅行者を有料で宿泊させる民泊は現時点では違法。札幌市では近隣住民とのトラブルを防ぐため7日に通報窓口を設置、民泊と疑われる施設の情報提供を呼びかけ始めた。(写真は、『違法民泊反対』の看板が建てられている札幌市中央区の宮の森地区)
民泊大手サイト、エアビーアンドビーのホームページを見ると、北海道で約300件を超える民泊物件が掲載されている。価格は4000円台からあり、確かに旅行者にはお得感がある。掲載物件すべてが違法民泊ではないとしても、一般住宅を使い対価を得て人を宿泊させることは旅館業に該当するため、設置場所の基準や構造基準などを満たす必要がある。許可を得ずに宿泊の対価を得ることは、無許可営業とみなされて罰則が規定されている。
政府は規制改革実施計画で、民泊の取扱いについて2016年度中に結論を出すことを閣議決定しているが、現時点では旅館業法の営業許可を受けずに民泊サービスを提供すると違法になる。
札幌市内では、違法民泊の提供施設が、エアビーアンドビー以外の仲介サイトも含めると1000施設ほどあるといい、民泊によって騒音やごみ出しで近隣住民とトラブルになるケースも増えている。
こうしたことから、市では7日から違法民泊が疑われる一般住宅など施設に関する情報の通報窓口を設置、情報提供を求め始めた。施設の住所や特徴、施設の所有者、管理会社名や連絡先などの情報を電話(札幌市コールセンター☎011・222・4894)やFAX(札幌市保健福祉局保健所環境衛生課民泊担当、011・622・5177)、ウェブでも受け付ける。市では、市民と宿泊客の安全安心を守るため指導を強めて厳正に対処するとしている。なお、民泊の通報窓口は京都市なども設置している。
FAXなどのフォームは、https://www.city.sapporo.jp/hokenjo/f3seikatu/minpaku/documents/minpakutsuho.pdf