札幌都心部と高速ICを繋ぐ「札幌都心アクセス道」について国と道、札幌市の三者による検討会が年内に発足する見通しだ。11月16日に行われた国会の国土交通委員会で石井啓一国交相は、今年度内の検討会設置に言及していたが、年内設置に早まることになりそう。都心アクセス改善に向けた具体的な一歩になりそう。P1070035(写真は、札幌市役所)

 都心部と高速ICのアクセスは、札幌市の場合、政令市の中で最も長い4・5㎞もある。大阪市や神戸市、横浜市は0・5㎞、仙台市や名古屋市は1㎞で札幌の都心アクセス改善は大きな課題。
 このため、市や札幌商工会議所など経済界は昨年度から交通対策やまちづくりの観点から、創成川通り沿いに自動車専用の都心アクセス道路整備の検討を始めていた。また、市が今年5月に策定した第2次札幌都心まちづくり計画では、創成川通りの交通ネットワーク機能強化に取り組むことも盛り込まれた。
 
 昨年3月には、太田昭宏前国交相が現地を視察したほか、今年8月には秋元克広札幌市長が、石井大臣に要望した経緯がある。
 11月16日に国会で開催された国土交通委員会で道・比例選出の公明党・佐藤英道氏の質問に対して、石井大臣は『国土交通省としては、札幌市、北海道と連携して、創成川通りにおける課題解決に向けた取り組みを進めるため、今年度にも関係機関との検討会を設置して構造等の概略的な検討を行っていきたい』と答えた。
 
 石井大臣は今年度内と返答したが、さらに前倒しされ年内に検討会設置が実現する見通しだ。検討会では、事業主体や形状などの調整が行われる見込みで、来年度には事業調査費などの予算付けが行われることになりそう。インバウンド500万人目標や北海道・札幌冬季オリンピック・パラリンピック誘致、北海道新幹線札幌延伸を睨んだ札幌の新たなまちづくりが具体化していきそうだ。



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