高橋はるみ知事の3期目折り返しとなる4月幹部人事に注目が集まっている。副知事など特別職が総入れ替えという前評判が高いが、それに伴う部長職も大きく動くと見られる。21日から始まる第一回定例道議会の最終日(3月22日)には特別職人事が明らかになるが、現時点で囁かれている人事インサイド情報をまとめてみた。(写真は、道議会の理事者席に並ぶ副知事や部長=2012年2月の第一定例道議会)
副知事は現在、総務省出身の多田健一郎氏と高井修氏、高原陽二氏の3人。多田氏は就任3年、高井、高原の両氏は丸4年になる。副知事任期に明確な定めはないが、4年が一つの区切りとして定着しているほか、総務省出身の多田氏も過去の中央官庁出身副知事のケースを考えると交代が濃厚。
つまり3副知事共に退任の可能性が強いのだが、道庁関係者から聞こえてくるのは1人留任説だ。
「浮上しているのは、高井氏の留任です。知事に最も近いのは高原氏と見られていますが、高井氏はこの4年間知事との等距離を保ってきた。近い高原氏より等距離で安定感のある高井氏を留任させるのではないか」と道政に詳しい事情通は語る。
多田氏は総務省に戻り、高原氏は元副知事で4年前に北洋銀行常勤監査役に就任した嵐田昇氏のポストに転出するのではと見られている。嵐田氏は北海道信用保証協会会長ポストに転出する可能性が強い。同協会会長も元副知事の吉澤慶信氏が務めているが今年68歳になり退任予測になっている。
残りの特別職である教育長と公営企業管理者もそれぞれ4年、2年を迎えるため交代と見られているが、高橋教一教育長の留任説も一部に出ている。
では、次の副知事候補は誰か。筆頭は、荒川裕生総合政策部長と立川宏総務部長で山谷吉宏経済部長の名前も浮上する。
「荒川、立川両氏の副知事は堅いのではないか。山谷氏は副知事もしくは教育長、あるいは公営企業管理者と見方が割れている」(前出・事情通)
部長職はどうか。現時点で取り沙汰されている情報を整理すると次のようになる。総合政策部長に川城邦彦監査委員事務局長、総務部長と経済部長には石橋秀規地域振興監、窪田毅観光振興監の2人の名前が挙がる。環境生活部長には村井悟釧路総合振興局長、保健福祉部長には高田久知事室長、農政部長に竹林孝食産業振興監、建設部長には武田祐二空知総合振興局長、企業局長は下出育生後志総合振興局長、知事室長には越前雅裕上川総合振興局長。
3月末の道議会に上程される人事案件は教育長を除く特別職だが、もちろん部長職についても水面下では議会との擦り合わせが必要。紹介した人事予測はインサイド情報の為、あくまで現時点での予測。今後、新たな動きが出てきた時点でさらに詳細に報告する。