札幌・宮の森の樹木に囲まれたミステリアスゾーン消え、450坪の更地が出現

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 札幌市中央区宮の森3条11丁目2の藻岩山麓通沿い。軟石の塀に囲まれ、敷地内には、鬱蒼とした樹木が茂る一角があった。中には建物が建っていたが、外からはうかがいしれず、どことなく神秘的な雰囲気を醸し出していた。そんなミステリアスゾーンが消え、約450坪の更地が出現した。(写真は、更地になった旧「北海道ホルター解析センター」跡)

 門柱には、「株式会社北海道ホルター解析センター」の銘板が埋め込まれていた。ホルターとは、ホルター心電図検査のことで、小型の心電計を装着し、24時間心臓の電気的な活動を記録する検査。記録されたデータを解析することで、日常生活における心臓の動きを詳しく調べることができる。医療関係の解析場所ということが、ミステリアスな雰囲気をさらに高めていた。

 そのゾーンが様変わりした。建物や塀が解体され、生い茂っていた樹木も撤去され、更地になった。かつての面影はなく、丸裸になった土地だけが広がっている。土地所有者は、元々は、東京都新宿区に本社を置く六六堂だったが、同社は、平成の初めに札幌市西区に、令和の初めに釧路市に本社を移転。釧路移転の頃に、医療機械器具卸、あしのメディカルのグループになったようだ。

 あしのメディカルは、不動産業の大倉(本社・大阪市西区、現HESTA大倉)のグループに入り、土地は、その会社の所有になった。その後、更地になってから、2025年7月、ノーステックテレコム(同・札幌市中央区)が売買によって取得した。ノーステックテレコムは、携帯ショップの他、太陽光発電事業、保育園事業などを展開している。かつてミステリアスゾーンだったこの場所は、どう生まれ変わるだろうか。

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