マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が、大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。 札幌には今、中心部にも郊外にも、数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2025年6回目は、北区北23条西8丁目の旧「NTT東日本北23西8社宅」。(写真は、解体工事に入っている「NTT東日本北23西8社宅」)
地下鉄北24条駅から宮の森・北24条通を西へ約500m、「スーパーアークス北24条店」の斜め向かい側に建っている旧「NTT東日本北23西8社宅」の2棟が、解体工事に入っている。NTTや日本郵政、国家公務員などの団地は、どの建物も似たような印象で、昭和のイメージを色濃く残している。この社宅もそのうちの一つで、各階に付いているベランダなど、今ではあまり見かけなくなったフォルムが、遠い記憶を呼び起こすアクセントになっている。
土地建物は、NTT東日本(本社・東京都新宿区)が所有していたが、2024年12月末に、グループのNTT都市開発(同・同都千代田区)が取得している。解体工事の注文者は同社で、解体工事の事業者はアルファコート(同・札幌市中央区)、解体工事を行っているのはアルファコートグループ企業、札真重機工業(札幌市北区)。工期は、2025年1月21日から同年7月31日まで。
土地面積は約750坪(2473・08㎡)。NTT都市開発とアルファコートは、札幌市内で、NTT社宅跡地に賃貸マンション建設で協業している実績がある。北23西8社宅跡地の利活用も注目される。