マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が、大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。 札幌には今、中心部にも郊外にも、数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2025年3回目は、西区西町北13丁目の「ナムコ・ワンダーシティ札幌」。(写真は、解体工事が始まっている「ナムコ・ワンダーシティ札幌」)
北5条・手稲通沿いにあった、バンダイナムコホールディングス(本社・東京都港区)の子会社、バンダイナムコアミューズメント(同・同)が展開していた大型複合アミューズメント施設「ナムコ・ワンダーシティ札幌」が、2024年12月10日に閉館してから1ヵ月、解体工事が始まった。北5条・手稲通側から見るこの建物は、それはそれで奇抜な外観だったが、裏から見る建物は、半アーチ状で、表以上に奇抜な印象を放つ建物だった。
施設がオープンしたのは1998年12月、「ナムコ・ワンダーシティ」としては、北海道初登場だった。以来、26年間、四半世紀にわたって賑わいをつくってきたが、その受け皿となっていた器が、静かにその役割を終えようとしている。解体工事は、2025年1月10日から始まった。
解体工事の発注者は、建物所有者の有限会社アーバンエステート(本社・札幌市西区)、解体工事を行っているのは西武総業(同・同市白石区)。裏から見る解体現場には、『26年間ありがとうございました』と書かれた立て看板が立っていた。工事は、同年5月16日まで続く。敷地面積約2145坪(7079・40㎡)の所有者は、複数の個人。解体後には、どんな土地の利活用が進むだろうか。