マチの新陳代謝は建物の解体・新築が、大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。 札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2024年19回目は、中央区南4条西9丁目の旧「大正製薬北日本支店」。(写真は、解体工事が行われている旧「大正製薬北日本支店」)
中央に街路樹がある月寒通が、石山通と出合う付近にあったのが、大正製薬(本社・東京都豊島区)の北日本支店。5階建てのビルの月寒通側は、都会然としたビルやマンションが立ち並んでいるが、ビルの裏側には、今でこそ空き地が増えているものの、ほんの数間前までは低層アパートが密集、昭和40年代の札幌の風情を残していた。
2020年に大正製薬北日本支店は、再編によって本州に移転、その後は、空きビルの状態になっていた。2024年4月になって長谷工不動産(本社・東京都港区)が土地、建物を取得。解体工事は、同年6月15日から始まった。解体工事の注文者は、長谷工不動産、解体業者は札真重機工業(本社・札幌市北区)、工期は2025年2月28日までとなっている。広さは約600坪で、解体後には、分譲マンションの建設が始まりそうだ。