札幌の今、解体ノート2023年版⑦白石区東札幌5条6丁目1階が「いろはにほへと」だった「スカイコーポ」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2023年の7回目は、白石区東札幌5条6丁目の「スカイコーポ」。(写真は、「スカイコーポ」の解体工事)

 地下鉄東西線白石駅から近い環状通沿いに建っていたのが、賃貸マンション「スカイコーポ」。地上9階建て、45戸で、1977年12月に竣工しており、昨年12月で45年が経過していた。1階には居酒屋の「いろはにほへと白石店」が入っていた。
 今では想像も難しいが、この辺り一帯は農地だった。登記簿によると、この土地は自作農創設特別措置法第16条売渡により1947年に個人が取得している。賃貸マンションは、その個人が建設したもので、マンションが建つ前年、1976年6月に地下鉄が白石駅まで開業している。
 
 土地建物は、相続による個人所有が続いたが、2022年6月にジン不動産(札幌市南区)が取得した。土地面積はは約569坪(1879・29㎡)。土地には北陸銀行札幌支店が極度額6億円の根抵当権を設定している。解体工事は、2023年1月21日から始まった。注文者はジン不動産、解体業者は大光(札幌市南区)。

 解体現場は、環状通側は工事用シートで覆われているため様子はうかがえないが、裏通り側からはコンクリートの躯体撤去の過程がはっきりと見える。解体工事は、今年の8月末まで続く。更地になって以降、数年後には新しい建物の出現で街並みが変わりそうだ。

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