マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の34回目は、西区八軒6条西8丁目の旧「札幌みどりのクリニック」。(写真は、解体工事がほぼ終了した旧「札幌みどりのクリニック」)

 既に建物は解体され、敷地内に残る「札幌みどりのクリニック」のポールサインだけが当時の面影を残している。下手稲通と新琴似通の交差点北東角にあるザザホラヤ(本社・北九州市小倉南区)運営の大きいサイズ専門店「ビッグエムワン札幌八軒店」の北隣にあった「札幌みどりのクリニック」。元々は、1990年頃に医療法人社団賢仁会今井外科記念病院としてオープンしたもので、2006年4月に医療法人社団ひこばえの会(恵庭市)が賢仁会を吸収合併、「札幌みどりのクリニック」に名称を変更した。2008年4月にはリニューアルしたが、2021年に閉院。今年6月に、建物は解体工事に入った。解体業者は札真重機工業(札幌市東区)。工事は今年8月31日で終了する。

 土地は現在、ホンダカーズ札幌西(本社・札幌市西区、旧社名ホンダプリモ札幌西)が所有している。ホンダカーズ札幌の本社は、解体現場から近い八軒6条西10丁目1-2にあり、ショールームの八軒店も併設している。本社と八軒店は1986年に竣工した建物で、築36年が経過している。旧「札幌みどりのクリニック」跡地に、同社の本社と八軒店が新築移転する可能性が高い。


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