「北海道リート投資法人」は、上場せずに私募リートとして運用する。機関投資家や企業、個人を対象に金融機関や証券会社を通じて投資を募る。投資利回りは平均5・5%を想定。資産規模拡大によるスケールメリットではなく、優良物件の揃えた利回りを重視した運用を行う。北海道リート設立準備室の山重明氏(ノーザンクロス代表取締役)は、「道内の企業の多くは、土地・建物の所有と経営が一体化しているところが多い。土地・建物の一部でも流動化すれば資金が調達できるようになり、次の投資に充てられるようになる。資産の有効活用で北海道経済活性化を後押しできるようにしたい」と話す。
地域特化リートには現在、福岡リート(福岡市博多区)と東海道リート(東京都千代田区)がある。いずれもJ-REIT市場に上場しており、ポートフォリオの資産規模はそれぞれ2000億円、約300億円。リートの多くは、特定企業がスポンサーになっているケースが多く、福岡リートも福岡地所(本社・福岡市博多区)、東海道リートもヨシコン(同・静岡市)が中心。それに対して、北海道リートは、突出したスポンサー企業がなく、20社による初の協同型出資による運営となる。前出の山重氏は、「全国初の協同型地域特化リートで、全国他地域のモデルになるような仕組みにしたい」と言う。
出資企業20社は次の通り。
▷アインホールディングス▷石屋製菓▷伊藤組土建▷岩田地崎建設▷クリプトン・フューチャー・メディア▷土屋ホールディングス▷中山組▷日動▷ニトリホールディングス▷野口観光▷ノーザンクロス▷藤井ビル▷フルテック▷ほくていホールディングス▷北海道空港▷北海道新聞社▷北海道電力▷丸ヨ池内▷宮坂建設工業▷三菱UFJ銀行
出資企業の代表として、資産運用会社の設立・運営に関する中心的役割と監督機能を持つ幹事会社(8社)は、次の通り。
▷アインホールディングス▷伊藤組土建▷岩田地崎建設▷クリプトン・フューチャー・メディア▷日動▷ニトリホールディングス▷藤井ビル▷北海道電力