札幌の今、解体ノート㉓中央区南5条西2丁目バッティングスタジアム「スラッガーズ」など街区

不動産マーケット情報

 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の23回目は、中央区南5条西2丁目のバッティングスタジアム「スラッガーズ」などがある「南5条西2丁目街区」。(写真は、解体工事が始まった「スラッガーズ」などがある「南5条西2丁目街区」)

 札幌ススキノの一角にあったバッティングスタジアム「スラッガーズ」とゴルフバー「グランドスラム」。歓楽街にあるバッティングセンターとゴルフシュミレーションを楽しめるバーは、30年以上にわたって酔客たちにも親しまれてきたスポット。そんな両店が惜しまれ閉店したのは2021年3月21日。以降、1階部分の時間貸し駐車場は営業を続けてきたが、ここにきて同駐車場も閉鎖、いよいよ解体工事が始まった。

 2施設の入っていたビルのほか、隣接する「第6グリーンビル」、「第7グリーンビル」、「ウッドシップビル」を含めた街区約742坪(2449・11㎡)の土地・建物は、2018年12月に国際興業グループ(本社・東京都中央区)の国際興業管理(同・同)が第一興商(同・同都品川区)から取得、再開発の意向を示していた。コロナ禍による影響もあったのかどうか、再開発に向けた動きはなかなか見られなかったが、国際興業管理が土地・建物を取得してから3年3ヵ月で、解体が始まった。

 解体工事の注文者は、国際興業管理、解体は東急建設(本社・東京都渋谷区)の札幌支店(札幌市中央区)が行う。工期は2022年3月1日から同年11月15日までの予定。跡地にはホテルを核とした複合ビルの建設が計画されている。派手なビルの外壁とともにススキノの記憶に刻まれていた一角がまた一つ消える。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER