タワーレコードやライブハウスもあり、名称を「プリヴィ」と名付けられ、かつては札幌のサブカルチャー発信地の役割も担っていた札幌市中央区南2条西2丁目の富樫ビル。このビルの解体工事が始まっておよそ5ヵ月、建物はほぼ解体された。12月からは、いよいよ新ビルの建設が始まる。(写真は、新ビル建設が始まる旧富樫ビル跡地=フェンスに囲まれた土地)

 旧富樫ビルは、地下3階、地上9階建てで曲長(かねちょう)富樫商店(以後、富樫商店、本社・札幌市中央区)が1967年に建設したビルだった。70年代から2000年代にかけて、時代とともにテナントが入れ替わり、最後の大型テナントは、フロア面積国内最大級の「ダイソー札幌中央店」だった。

 2018年7月、富樫商店は、香港の外資系ファンドに土地売却契約を締結。それに伴い同ビルに入っているテナントは2020年3月末までにすべて退去、4月から解体工事が始まっていた。その解体工事もほぼ終了、12月からはいよいよ新ビル建設が始まる。当初は、ホテルとの複合系ビルが予定されていたようだが、コロナ禍の影響もあってオフィス・商業の複合ビルとなるもよう。  

 敷地面積約247坪(816・06㎡)のうち建築面積は約183坪(604・79㎡)。鉄骨造一部鉄筋コンクリート造の地下2階、地上13階建ての建物を建設する。延べ床面積は約2472坪(8157・66㎡)、建物の高さは56・10m。建築主は、特定目的会社ノース・マウンテン(東京都港区)、設計、監理は浅井謙建築研究所(同)、施工は岩田地崎建設(本社・札幌市中央区)。竣工は2022年春ごろになりそう。新ビルは西2丁目線にどんな新しい風を運んでくるか。


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