きれいに整地された旧市営住宅下野幌団地跡地で、間もなく建設工事が始まる。大和ハウス工業(本社・大阪市北区)など6者が取り組む、札幌市厚別区の「新さっぽろ駅」周辺地区の大規模複合開発プロジェクト。既に建設が始まっているG街区に続いて、このI街区でもメディカル施設建設の槌音が響くようになる。(写真は、I街区メディカル棟の建設用地。右がJR千歳線の方向)
このプロジェクトは、札幌市が進めている「まちづくり戦略ビジョン」に基づいた、市営住宅下野幌団地跡地の公募提案型売却に大和ハウスなど6者のコンソーシアムが応募、2017年3月に最優秀提案者に選ばれ、18年12月に市と公有財産土地売買契約を締結して開発を進めているもの。
既にG街区では、札幌学院大学新札幌キャンパスと産業技術学園の専門学校建設が先行して進んでおり、21年4月にそれぞれ開校する。今回、JR新札幌駅、市営地下鉄新さっぽろ駅の北側に当たるI街区でプロジェクトがスタートした。
整地された敷地には、手前からJR千歳線側にかけて「医療法人新さっぽろ脳神経外科病院」(地上7階建て、延べ床面積約1万2200㎡)、「医療法人新札幌整形外科病院」(地上4階建て、同約5330㎡)、「医療法人交雄会メディカル記念塔病院」(地上6階建て、同約9300㎡)、大和ハウスが手掛けるメディカル棟(地下1階、地上6階建て、同約9200㎡)の4棟が建設される。工期は22年5月までで、いずれの施設の開院も同年7月の予定。
メディカル棟に加えて21年6月にはホテルや商業施設の着工、22年11月には分譲マンションの着工が予定されている。総事業費500億円のこのプロジェクトによって3年後には、新さっぽろ駅周辺地区は文字通り副都心としてその機能を一段と高めることになる。