道北にある人口約3600人の中川郡美深町。その町にあるスーパーマーケット「ラルズマート美深店」が活況だ。2025年11月末に町内にあった2店舗のうちの1店舗が閉店、唯一のスーパーとなったため、買い物客が集中しているためだ。歳末商戦は、前年比140%の売り上げとなり、客数も130%だった。
(写真は、「ラルズマート美深店」=道北アークス提供)
美深町には、地元の「美深スーパー」(東1条南2丁目)と旭川に本社がある道北アークスの「ラルズマート美深店」(字大通北3丁目)の2店舗のスーパーがあった。「美深スーパー」は、1964年に創業し、ボランタリーチェーンの全日本食品(本社・東京都足立区)に加盟して商品供給を受けていた。「ラルズマート美深店」は、1976年7月に旧三島(士別市)が、「サンバリュー美深店」としてオープンさせたスーパー。2005年3月に旧道北ラルズ(旭川市)が店舗を承継、その後、2012年7月に旧道北ラルズと旧ふじ(旭川市、2004年10月にアークス子会社)が合併して道北アークスが誕生、同店の運営を承継した。
長く町内で2店舗が共存してきたが、「美深スーパー」は、2025年11月30日で61年の営業を終えた。折しも12月は、スーパーの書き入れ時。唯一のスーパーとなった「ラルズマート美深店」には買い物客が殺到、連日大混雑したという。同店の売り場面積は約90坪(約297㎡)で、一般的なスーパーと比べても小さく、品揃えも十分とは言えない。
道北アークスは、12月の売り上げを分析した結果、町民の買い物需要に応えるには品揃えを増やすことが不可欠として、近く改装工事を行うことを決めた。大がかりなものではなく、既存の商品棚の棚板を増やす小幅改装で、生鮮食品の点数を10%ほど増やす予定。なお、惣菜は、旭川市内にある同社のプロセスセンター(PC)から搬送する体制を継続する。
同店の年間売上高は2億円強で、赤字ではなく、一定の収益があった。「美深スーパー」の閉店で、唯一のスーパーとなったため、売り上げは、1億円強増えると見込んでいる。地方スーパーは、人口減少によって持続的経営が難しいとされているが、「遠別町や増毛町のように人口2000人から3000人の町でも1店舗であれば黒字になる」(コープさっぽろ・大見英明理事長)という見方がある。美深町は、淘汰によって1店舗になった例だが、複数店舗がある地方では、共倒れになる前に協調集約化も選択肢になる。ともあれ、町内で1店舗になった「ラルズマート美深店」は、期せずして活況を呈し、少額とはいえ、投資を誘発するまでになっている。



































