アークス(本社・札幌市中央区)の横山清会長・CEOが、ダイイチ(同・帯広市)株式を個人で買い増している。ダイイチの2025年9月期の期末現在で、横山氏の所有株は16万4100株となっており、中間期末の所有株数より2万100株増えた。これにより、持ち株比率は1・28%から1・46%に増え、大株主10位から8位にランクアップした。
(写真は、アークスの横山清会長・CEO)
ダイイチの筆頭株主は、イトーヨーカ堂(本社・東京都品川区)で、所有株は343万2000株。2025年9月期の中間期と期末で所有株に変化はないが、ダイイチは、自社株買いを行って償却しているため、持ち株比率は30・42%から30・56%に高まっている。アークスの横山会長は、以前からダイイチ株を市場で購入してきたが、初めて大株主トップ10に登場したのは、2025年9月中間期の期末だった。それから半年、横山氏は、引き続きダイイチ株を買い増し、持ち株比率を0・18ポイント高めた。
ダイイチの個人大株主としては、若園清同社社長が27万4000株、創業家の一人である小西典子氏が15万6220株を所有している。両氏の所有株数は、中間期と期末で変化はなく、期末時点で若園氏は4位(持ち株比率2・45%)、小西氏は9位から10位(持ち株比率1・39%)に下がった。横山氏は、個人としては、ダイイチの若園社長に次ぐ大株主になった。
ダイイチの筆頭株主、イトーヨーカ堂は、ヨークホールディングス(HD、本社・東京都千代田区)の完全子会社。そのヨークHDは現在、米投資ファンド、ベインキャピタルが60%、セブン&アイ・ホールディングス(同・同)が35・07%、創業家が4・93%の株式を所有している。ダイイチは、2013年7月にイトーヨーカ堂と資本・業務提携したが、近年は、「イトーヨーカドー」の道内撤退など、当時と状況が大きく変わっている。セブン&アイHDの資本政策には流動的要素もあって、イトーヨーカ堂がこのままダイイチ株を保有し続けるかは、見通せない。そうした中での横山氏の株買い増しは、川の流れを変える一石になるかもしれない。



































