ダイイチの移動スーパー「とくし丸」20台に、「ダイイチ千歳店」で記念出発式

流通

 ダイイチ(本社・帯広市)は、同社が展開している移動スーパー「とくし丸」の20号車を「ダイイチ千歳店」(千歳市北信濃867-1)を母店にして市内循環させることになり、2025年9月22日、同店で出発式を行った。(写真は、「ダイイチ千歳店」で行われた「とくし丸」20号車の出発式=ダイイチ提供)
(写真は、挨拶するダイイチ・若園清社長=ダイイチ提供)

「とくし丸」は、軽トラックを利用した移動スーパーで、ブルーチップ(本社・東京都江東区)が、「とくし丸」の代理店業務とスーパー各社へのノウハウ提供などを行っている。ダイイチは、創業60周年の2017年7月から、「自衛隊前店」(帯広市)を母店に「とくし丸」の運行を開始した。これまでに、各地域の店舗を母店に、帯広圏3台、旭川圏5台、札幌圏11台を配備して運行してきた。積載している食品や日用雑貨品は約400アイテムで、品数は約1200点。ダイイチは、「とくし丸」の運行者である個人事業主と契約、サービスを展開している。

 札幌圏12台目で、千歳市では1台目、また、ダイイチとしては20台目となる運行を記念して行われたセレモニーで、ダイイチの若園清社長は、「奇しくも、68年前の1958年9月22日は、北海道初のセルフサービスのスーパーで、当社の前身である『帯広フードセンター』がオープンした日。この記念すべき日に、『とくし丸』の20号車を走らせることになり感慨深い。『とくし丸』は、商いの原点であり、高齢者安否確認も行っている。千歳市で運行がスタートとするが、末長く食のライフラインの役割を果たしていきたい」と挨拶した。

 また、千歳市の横田隆一市長は、「2025年1月には、ダイイチと災害時の物資供給協定を締結しており、新たに『とくし丸』がスタートするのは、地域の高齢者支援としても大変ありがたい。市民に親しまれる存在になることを期待している」と話した。千歳市社会福祉協議会の井上英幸会長は「当市は若いマチと言われているが、65歳以上の人口が全体の24%を見超え、エリアによっては40%を超えている。移動スーパーは重要になっており、期待している」と述べた。

 ブルーチップの宮本洋一社長は「『とくし丸』は、全国70社のスーパーで展開しているが、ダイイチの個人事業主20人のうち今回で女性は8人目と聞いており、全国でも女性比率が高い。今後、30台、40台になることをサポートしていきたい」と語った。

 1台当たりの売り上げは、事業主の個人情報となるために非公表。また、運行に関わる補助金は利用していない。「とくし丸」は、篤志と事業を始めた考案者が徳島県出身だったことからネーミングされた。ブルーチップは、2014年7月から「とくし丸」の代理店業務とノウハウ提供を行っている。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER